ソシオニクス:モデルAの先導機能とは?

ソシオニクスの先導機能(ベース機能、プログラム機能、第一機能)は、個人の最も支配的な精神機能であり、思考パターンや行動スタイルに深く影響します。

この機能は、個人がどのように情報を処理し、世界を理解し、行動するかを決定づける重要な要素です。

先導機能の特徴

1.基本的な役割

先導機能は、その人の最も快適な思考パターンや人生観、行動スタイルを反映します。これは、個人が日常的に最も強く追求する選択肢や原動力を表しており、無意識のうちに判断や評価を行う基準となります。

  • 快適な思考パターン:先導機能は、個人が最も自然に行う思考プロセスです。例えば、情報を直感的に把握するか、論理的に分析するかなどが含まれます。
  • 人生観と行動スタイル:この機能は、その人の人生観や行動のスタイルを形成し、特定の価値観や信念に基づいて他人との相互作用を導きます。
  • 肯定的な原動力:先導機能は、個人が追求する目標や動機を支えます。選択肢があるとき、最も強力に追求するものがここに含まれます。

2. 先導機能の活用と発展

先導機能は、情報を最も集中的に知覚し、処理し、生産する機能です。これに基づいて話すとき、人は確固たる自信を持ち、説得力のある話し方をします。この機能を発展させることは、個人の成長において極めて重要です。

  • 自信と確信:先導機能を使うとき、個人は自信に満ちた態度で行動し、他人に対しても説得力を持つことができます。
  • 職業的な適応:先導機能は、職業選択やキャリアパスにおいても重要な役割を果たします。この機能に基づいて、他人に価値を提供するための独自のニッチを見つけることができす。
  • 内的満足感:先導機能を使う活動は、外的な報酬に関係なく、内的な満足感をもたらします。このため、自己実現や自己成長に繋がります。

3. 先導機能と対人関係

先導機能は、他人との関係にも深く影響します。個人がこの機能をどのように使うかによって、対人関係の質やダイナミクスが変わります。

  • 価値観の投影:先導機能は、自分の価値観を他人に投影する傾向があります。これが、他人との衝突や共感を生む原因となります。
  • 暗示機能との関係:先導機能は相手の暗示機能と相互作用します。両者が自然にお互いのニーズを満たし合うことができます。
  • 緊張と不信感:異なる価値観を持つタイプ(例:ILEとSEE)との関係では、対立の原因となることがあります。

各タイプの先導機能の活かし方

以下に、各タイプの先導機能とその活かし方について具体例を交えて説明します。

Te(外向思考)

LIEは、論理の外向(Te)を先導機能として持つタイプであり、Teが非常に強力に表れます。

以下にその特徴を挙げます。

  • 効率性の追求: LIEは、物事を効率的に進めることに非常に強い関心を持っています。彼らは、プロセスの最適化やリソースの効果的な活用に努め、できるだけ少ない努力で最大の成果を得ようとします。
  • 実用的な問題解決能力: LIEのTeは、現実的で実用的な解決策を見つけることに特化しています。彼らは、理論よりも実際の結果に価値を置き、具体的なデータや事実に基づいて判断を下します。
  • 計画と戦略の構築: LIEは、長期的な視野で計画を立て、それを実行するための戦略を構築するのが得意です。彼らは、目標達成に向けたステップを明確にし、着実に前進するためのアプローチを取ります。
  • 市場やビジネス環境への敏感さ: LIEは、特にビジネスや市場の動向に敏感であり、環境の変化を早期に察知し、それに応じて迅速に対応します。彼らは新しいビジネスチャンスを見つけ、それを実現するために必要なリソースを集める能力があります。

LSEもまた、論理の外向(Te)を先導機能として持ちますが、その表れ方はLIEとは少し異なります。

以下にその特徴を挙げます。

  • 秩序と組織化の重視: LSEは、秩序と組織化を非常に重視します。彼らは、計画的で構造化されたアプローチを取ることで、物事が順調に進むように努めます。特に、業務の効率化やスケジュールの管理に長けています。
  • 具体的な結果志向: LSEのTeは、具体的な結果を重視します。彼らは、目に見える形で成果を出すことに焦点を当てており、そのために必要なプロセスや手順を確実に実行します。結果を出すためには、具体的な行動計画を作成し、それを厳格に守る傾向があります。
  • 実務に強いリーダーシップ: LSEは、チームや組織を効率的に運営する能力に優れています。彼らは、他者を指導し、組織全体が最大の効率で動くようにリーダーシップを発揮します。このため、管理職やプロジェクトマネジメントの役割に適しています。
  • 現場での実践重視: LSEは、実際の現場での実践を重視します。彼らは理論よりも、実際に現場で何が機能するかを重視し、具体的な事実や経験に基づいて判断します。現場の細かな管理や、実際の作業プロセスを監督することに優れています。

LIEとLSEのTeは、どちらも効率性と結果を重視しますが、そのアプローチには違いがあります。LIEは、戦略的な視点からビジネスや市場の動向に敏感であり、長期的な計画と効率的なリソース管理に力を入れます。一方、LSEは、現場での実践と秩序ある組織化を重視し、具体的な結果を出すために、計画的で構造化されたアプローチを取ります。この違いが、彼らのリーダーシップスタイルや問題解決の方法に大きく影響を与えます。

Ti(内向思考)

LIIは、論理の内向(Ti)を先導機能として持つタイプであり、Tiが非常に強力に表れます。

以下にその特徴を挙げます。

  • 論理的な構造とシステムの構築: LIIは、物事を論理的に分析し、システムやフレームワークを構築する能力に長けています。彼らは、情報や概念を整理し、それらがどのように相互に関連しているかを明確に理解することができます。この論理的な構造化は、彼らの思考の基盤となっています。
  • 抽象的な理論の探求: LIIは、抽象的で理論的な概念を深く探求することを好みます。彼らは、哲学や科学、数学などの分野で理論を構築し、それを理解しようとします。現実世界の具体的な応用よりも、理論そのものを追求することに興味を持つことが多いです。
  • 一貫性と整合性の重視: LIIは、一貫性と論理的な整合性を非常に重視します。彼らは、矛盾や不合理な点を排除し、全体的に整合性のあるシステムを構築することを目指します。このため、彼らは細部にまで注意を払い、論理的に完璧な形を追求します。
  • 客観的な分析と評価: LIIは、感情や主観を排除して、物事を客観的に分析することが得意です。彼らは、事実や論理に基づいて判断を下し、感情的な影響を受けずに物事を評価します。この冷静なアプローチは、複雑な問題を解決する際に役立ちます。

LSIもまた、論理の内向(Ti)を先導機能として持ちますが、その表れ方はLIIとは少し異なります。

以下にその特徴を挙げます。

  • 規則と秩序の維持: LSIは、規則や秩序を維持することを重視します。彼らは、既存のシステムや構造を守り、それに基づいて物事を進めることに力を入れます。このため、社会的なルールや職場の規範に厳格であり、周囲にもそれを守るように促します。
  • 具体的なルールと指針の作成: LSIのTiは、具体的で実践的なルールや指針を作成することに優れています。彼らは、抽象的な概念を現実の行動に落とし込み、実際に機能するシステムを構築します。このシステムは、現場での運用に耐えうるものでなければならないと考えます。
  • 現実的で実行可能な解決策: LSIは、理論的な整合性だけでなく、現実的な実行可能性も重視します。彼らは、理論が現実の世界でどのように適用されるかを考え、それが実際に機能するかを検討します。このため、彼らのアプローチは非常に実践的であり、理論と現実のバランスを取ることに長けています。
  • 体系的な指導と教育: LSIは、他者を指導し、教育する能力に優れています。彼らは、体系的な知識やルールを教えることで、他者が秩序ある行動を取れるように導きます。このため、彼らは教育者や管理者としての役割を果たすことが多いです。

LIIとLSIのTiは、どちらも論理的な構造と秩序を重視しますが、そのアプローチには違いがあります。LIIは抽象的な理論や一貫性を追求し、理論的な構造を重視します。一方、LSIは規則や秩序を維持し、具体的で実践的なルールを作成することに長けています。この違いが、LIIが理論家や哲学者のような役割を果たすのに対し、LSIは管理者や教育者としての役割を果たす理由となっています。

Fe(外向感情)

EIEは、感情の外向(Fe)を先導機能として持つタイプであり、Feが非常に強力に表れます。

以下にその特徴を挙げます。

  • 感情の表現と伝染: EIEは、感情を強く表現し、それを他者に伝染させる能力に優れています。彼らは、自分の感情を率直に表現し、周囲の人々の感情にも敏感です。EIEの感情的な表現力は、人々を感動させたり、鼓舞したりする力があります。
  • 人間関係の調整と影響: EIEは、感情を通じて人間関係を調整し、他者に影響を与えることが得意です。彼らは、グループ内の感情的な雰囲気を読み取り、それを意図的に操作することで、集団の士気を高めたり、協力を促したりします。
  • ドラマティックな表現: EIEのFeは、時にドラマティックな表現として現れることがあります。彼らは、物事を感情的に捉え、それを演出することで、周囲に強い印象を与えます。これにより、他者を引きつける力が強まり、リーダーシップを発揮することができます。
  • 社会的な役割と責任感: EIEは、感情を通じて社会的な役割や責任を果たすことを重視します。彼らは、他者に対する感情的な責任を強く感じ、困っている人々を助けたり、感情的なサポートを提供したりすることに喜びを見出します。

ESEもまた、感情の外向(Fe)を先導機能として持ちますが、その表れ方はEIEとは少し異なります。

以下にその特徴を挙げます。

  • 他者の幸福と快適さを重視: ESEは、他者の幸福や快適さを非常に重視します。彼らは、周囲の人々が気持ちよく過ごせるように配慮し、環境を整えることに力を入れます。ESEは、温かく友好的な雰囲気を作り出すのが得意です。
  • 日常の感情的サポート: ESEのFeは、日常生活の中で他者に感情的なサポートを提供することに焦点を当てています。彼らは、他者が困っていると感じた時にすぐに手を差し伸べ、親身になって話を聞くなど、具体的なサポートを行います。
  • 社交的で温かい関係の構築: ESEは、社交的で温かい人間関係を構築することに長けています。彼らは、誰に対してもフレンドリーで親しみやすく、多くの人々と良好な関係を築くことができます。彼らのFeは、他者との調和を大切にし、争いを避ける傾向があります。
  • 伝統や慣習の重視: ESEは、伝統や慣習を重視し、それを通じて感情的な安定感を提供します。彼らは、家庭やコミュニティでのイベントや習慣を大切にし、それが人々を結びつける手段となると考えています。感情的な安定を確保するために、秩序だった生活を好みます。

EIEとESEのFeは、どちらも感情的なつながりを重視しますが、そのアプローチには違いがあります。EIEは、感情を強く表現し、他者に影響を与えることで、ドラマティックなリーダーシップを発揮します。一方、ESEは、他者の幸福や快適さを重視し、日常生活の中で感情的なサポートを提供することに力を入れます。EIEが感情の波を起こすリーダーであるのに対し、ESEは穏やかで温かい環境を作り出す役割を果たします。

Fi(内向感情)

EIIは、感情の内向(Fi)を先導機能として持つタイプであり、Fiが非常に強力に表れます。

以下にその特徴を挙げます。

  • 道徳的価値観と内面的な信念の重視: EIIは、自分の内面的な価値観や道徳に非常に忠実です。彼らは、何が正しいか、何が間違っているかを内面的に深く感じ取り、その基準に従って行動します。これらの価値観は、他者との関係においても重要な役割を果たします。
  • 深い人間関係の構築: EIIのFiは、表面的な付き合いよりも、深く意味のある人間関係を求めます。彼らは、他者と真に心を通わせることを重視し、信頼と理解に基づいた長期的な関係を築こうとします。特に恋愛関係においては、相手との深い情緒的なつながりを重視し、心からの共感と理解を求めます。
  • 共感と理解の力: EIIは、他者の感情や動機に非常に敏感であり、深い共感を示すことができます。恋愛や親密な関係では、相手の内面に触れ、感情的な支えとなることで、関係を強化しようとします。
  • 道徳的リーダーシップ: EIIは、自分の価値観や信念に基づいて他者を導くことができます。恋愛においても、倫理的な行動や感情的な誠実さを求め、相手にも同じ価値観を共有することを望みます。

ESIもまた、感情の内向(Fi)を先導機能として持ちますが、その表れ方はEIIとは少し異なります。

以下にその特徴を挙げます。

  • 個人の価値観と忠誠心の重視: ESIは、自分の価値観や道徳的な基準に非常に忠実であり、これを守ることに強い意志を持っています。彼らは、恋愛関係においても一貫した忠誠心を示し、パートナーに対して非常に誠実です。
  • 保護と支援の提供: ESIのFiは、特に親しい人々や家族を守り、支えることに強く表れます。恋愛関係では、パートナーを守り、支えたいという強い意欲を持ち、困難な状況でも共に乗り越える姿勢を示します。
  • 倫理的な判断と境界の設定: ESIは、他者の行動を倫理的に判断し、明確な境界を設定することに長けています。恋愛においても、相手が彼らの価値観に反する行動を取った場合、その関係において厳しい立場を取ることがあります。
  • 誠実さと信頼の重視: ESIは、誠実さと信頼を非常に重視します。恋愛関係では、相互の誠実さが基盤となり、それに基づいた深い信頼関係を築こうとします。このため、彼らの恋愛関係は長続きしやすく、非常に安定しています。

EIIとESIのFiは、他者との関係においてもその影響を強く及ぼします。EIIは、深い共感と情緒的なつながりを重視し、相手との精神的な結びつきを大切にします。一方、ESIは、誠実さと忠誠心を基盤に、パートナーを守り、支えることに重点を置きます。

どちらのタイプも、価値観の一致と倫理的な基盤が重要であり、それが関係の安定と深さにつながっています。

Ne(外向直感)

ILEは、直観の外向(Ne)を先導機能として持つタイプであり、Neが非常に強く、明確に表れます。

以下に、その特徴を挙げます。

  • アイデアと可能性の探索: ILEは、常に新しいアイデアや可能性を探求しています。彼らは、既存の状況や概念に満足することはなく、何か新しい視点やアプローチがないかを模索します。この探求は非常に広範であり、特定の分野に限らず、様々な領域に関心を持つことが多いです。
  • 斬新なアプローチと発想力: ILEは、物事を新しく、斬新な方法でアプローチする能力に長けています。彼らは、既存の枠組みを越えて考えることが得意であり、他の人が気づかないような接点を見つけたり、新しい概念を生み出すことがあります。
  • 論理的なつながりの重視: ILEのNeは、可能性を探索する際に、論理的なつながりを重視します。彼らは、様々なアイデアや情報を結びつけ、それらがどのように相互作用するかを理解しようとします。これにより、理論的なモデルやシステムを構築することが得意です。
  • 未来志向と冒険心: ILEは未来に強い関心を持ち、新しいチャンスや挑戦に対して積極的です。彼らは、未開拓の領域に飛び込むことを楽しみ、未知の領域を探求することにワクワクします。

IEEも、直観の外向(Ne)を先導機能として持ちますが、その表れ方はILEとは少し異なります。

以下に、その特徴を挙げます。

  • 人間関係と可能性の探求: IEEのNeは、特に人間関係や社会的な可能性に焦点を当てます。IEEは、人々の潜在能力や可能性を見出し、それを引き出すことに情熱を注ぎます。また、他者との関係性を通じて、新しい可能性やチャンスを見つけることに長けています。
  • 共感的なアプローチ: IEEは、他者の感情や価値観に敏感であり、それを元にした可能性の探求を行います。彼らは、人々の動機や願望を理解し、それに基づいてどのように成長や変化が可能かを考えることが得意です。
  • 創造性と自由な発想: IEEのNeは、非常に創造的で自由な発想をもたらします。彼らは、固定概念にとらわれることなく、あらゆる可能性を柔軟に受け入れ、新しいアイデアを形にしていきます。この創造性は、人間関係だけでなく、プロジェクトや趣味の分野にも発揮されます。
  • 人間中心の未来志向: IEEは、人間中心の未来に強い関心を持ち、個々人がどのように成長し、社会全体に貢献できるかを考えることを楽しみます。彼らは、人々が自己実現を果たし、より良い社会を築くための可能性を探求します。

ILEとIEEのNeは、どちらも可能性の探求に焦点を当てていますが、ILEはより広範で論理的な接続を重視し、未来志向で冒険心があります。一方、IEEは人間関係や社会的な側面に焦点を当て、共感的なアプローチを通じて人々の可能性を引き出すことに情熱を持っています。この違いが、二つのタイプの行動や思考に大きく影響を与えています。

Ni(内向直感)

ILIは、直観の内向(Ni)を先導機能として持つタイプであり、Niが非常に深く表れます。

以下にその特徴と、彼らが心で思っているけれど口にしない本音を含めて解説します。

  • 未来の予測と洞察力: ILIのNiは、未来に対する深い洞察力と予測能力を持っています。彼らは、物事の流れやパターンを直感的に理解し、それがどのように展開していくかを予測します。このため、彼らはリスク管理や戦略的思考に優れています。
    本音: 「皆が気づかない危険や問題が見えてしまう。だから、慎重に動かないといけない。でも、その不安を共有するのは難しいし、理解されないだろう。」
  • 時間の流れに対する敏感さ: ILIは、時間の経過や変化に対して非常に敏感です。彼らは、過去の経験から未来を予測し、何が長期的に重要かを考える傾向があります。この時間感覚は、他者にとっては難解なものに映ることがあるかもしれません。
    本音: 「この先に何が起こるか、なんとなくわかるんだ。でも、どう伝えたらいいか分からないし、誰も聞きたがらないかもしれない。」
  • 深い思索と内面的な世界: ILIは、深い思索に没頭することが多く、内面的な世界で複雑なアイデアや概念を探求します。彼らは、一見すると冷静で無感情に見えることがありますが、その内面では非常に豊かな感情と洞察が渦巻いています。
    本音: 「僕の頭の中では、すべてが連続している。でも、それをどう説明したらいいのか、伝える相手がそれを受け入れてくれるかが不安なんだ。」
  • 将来への慎重なアプローチ: ILIは、未来に対するリスクや不確実性をよく理解しているため、慎重なアプローチを取ることが多いです。彼らは、急激な変化や計画のない行動に対して警戒心を持ちます。
    本音: 「できれば、急いで何かをするのは避けたい。全体像が見えるまでは、動きたくないんだ。」

IEIもまた、直観の内向(Ni)を先導機能として持ちますが、その表れ方はILIとは異なります。

以下にその特徴と、彼らが心で思っているけれど口にしない本音を含めて解説します。

  • 未来への感受性とビジョン: IEIのNiは、未来に対する強い感受性と独自のビジョンを持っています。彼らは、未来の可能性を直感的に感じ取り、何が起こり得るかをイメージします。このビジョンは、しばしば芸術的で感情豊かな形で表現されることがあります。
    本音: 「この先、どうなるかなんとなくわかる。でも、それを話すと変わってしまいそうで、怖いんだ。」
  • 時間の流れと感情の変遷: IEIは、時間の流れとそれに伴う感情の変遷に対して敏感です。彼らは、過去の出来事や感情を振り返り、それが未来にどのように影響するかを考えます。このため、彼らはしばしば過去の感情に囚われがちですが、それが彼らの創造性や共感力の源泉でもあります。
    本音: 「過去のことが、今も影響していると感じる。どうにかしたいけど、どうにもできない気がするんだ。」
  • 未来志向の夢想と理想: IEIは、未来についての夢想や理想を抱くことが多いです。彼らは、理想的な未来を心の中で描き、それに向かって感情的なエネルギーを注ぎます。しかし、その理想が現実とどれだけ乖離しているかを意識しているため、時折、現実逃避的になることもあります。
    本音: 「こんな風になればいいのにって思うけど、現実が違いすぎてどうしていいかわからない。」
  • 感情の流れと未来への適応: IEIは、感情の流れに対して非常に敏感であり、その流れが未来にどのような影響を及ぼすかを感じ取ります。彼らは、自分や他者の感情の変化に敏感で、それに応じた対応を心の中で練りながらも、それを外に出すことをためらうことがあります。
    本音: 「みんながどう感じているか、何となく分かるけど、それを言葉にするのは怖い。誤解されたくないし、気持ちが伝わらないかもしれないから。」

ILIとIEIのNiは、どちらも深い洞察と未来への感受性を持ちますが、その表れ方と内面の本音には違いがあります。

ILIは、冷静で論理的なアプローチを取りながらも、心の中で未来のリスクや不安を抱えており、それを口にすることをためらいます。

IEIは、感情的なビジョンと理想を抱きながらも、それが現実とどれほど乖離しているかを意識し、口にすることを恐れます。どちらのタイプも、内面的な世界で豊かな感情や洞察を抱えつつ、それを外に出すことに慎重である点が共通しています。

Se(外向感覚)

SLEは、意志の外向(Se)を先導機能として持つタイプであり、Seが非常に強力に表れます。

以下にその特徴と、SLEの本音をまとめます。

  • 現実世界での直接的な影響力: SLEのSeは、現実の状況に対して直接的に影響を与える能力に長けています。彼らは、物事を動かす力を持ち、必要だと感じた時にはためらわずに行動に移します。
    本音: 「よし、まずは私がリーダーシップを取る。これをこうして、次にこれをやろう!」
  • リーダーシップと支配力: SLEは、自然とリーダーシップを発揮し、周囲を導く力があります。彼らは、自分が有利な立場に立つために状況をコントロールし、他者を指導することを厭いません。
    本音: 「みんな、私の指示に従って動いてくれ。今すぐ始めるぞ。」
  • 困難への挑戦と積極的な姿勢: SLEのSeは、困難や挑戦に対して非常に積極的です。彼らは、リスクを恐れずに難しい状況にも果敢に立ち向かい、成功を掴み取ろうとします。
    本音 :「問題があるなら、私が解決する。すぐにやるべきことを決めよう。」
  • グイグイ迫る:: SLEは、誰に対しても積極的で、自分の感情を隠さずに大胆にアプローチします。相手に対して強く惹かれた場合、ためらわずに気持ちを伝え、リードしようとします。
    本音:「君が気に入った。デートに行こう。君と一緒にいると、すごく楽しい時間が過ごせそうだ。」

 

SEEもまた、意志の外向(Se)を先導機能として持ちますが、その表れ方はSLEとは異なります。

以下にその特徴についてまとめていきます。

  • 社会的な影響力とカリスマ性: SEEのSeは、社会的な状況に対して強い影響力を持ち、カリスマ性を発揮します。彼らは、他者を魅了し、自分の考えや意図を自然に周囲に伝える能力に優れています。
    本音:「みんな、こっちに集まって!これから楽しいことを始めるよ!」
  • 積極的な対人関係の構築: SEEは、他者との関係を積極的に構築し、広げることに長けています。彼らは、魅力的で社交的な性格を持ち、人々と素早く親しくなり、影響力を行使します。
    本音: 「初めまして!ちょっと話してみない?一緒に楽しもう!」
  • 現実の楽しみと瞬間の満喫: SEEのSeは、現実の瞬間を楽しむことに強い関心を持っています。彼らは、目の前の状況を最大限に活用し、楽しみながら生きることを重視します。
    本音: 「この音楽最高だね!踊ろうよ!さあ、みんなも一緒に!」
  • 相手を魅惑する: SEEは、相手を引きつける魅力的なアプローチを取ります。相手を楽しませることに長けており、デートでも、上手に相手をリードしながらも、一緒に楽しむことを重視します。
    本音: 「君と一緒にいると本当に楽しいよ。今度の週末、一緒に出かけない?素敵な時間を過ごせると思うんだ。」

SLEとSEEのSeは、どちらも現実世界に対する強い影響力を持ちますが、そのアプローチと最初の行動に違いがあります。SLEは、即座にリーダーシップを発揮し、指示を出すことや問題解決に向けた行動を率先して取ります。

一方、SEEは、場の雰囲気を盛り上げたり、社交的な関係を築くために、まず他者と積極的に関わるセリフを発します。

 

Si(内向感覚)

SLIは、感覚の内向(Si)を先導機能として持つタイプであり、Siが非常に強く表れます。

以下にその特徴と、彼らが最初に取る行動のセリフ、そして「いまの幸せや快適さ」を反映させた解説を含めます。

  • 身体的な快適さと環境の調整: SLIのSiは、自分の身体的な快適さや、環境の整備に非常に敏感です。彼らは、心地よい空間を作り出すことに長けており、その空間で自分自身や周囲の人々がリラックスできるように心がけます。
    「この部屋、もう少し温かい方がいいね。ちょっと調整するよ。」
  • 現実的な感覚と実用性の追求: SLIは、実用性を重視し、日常生活での快適さを維持するために、物事を効率的にこなすことに長けています。彼らは、無駄を省き、シンプルで実用的なアプローチを取ることを好みます。
    「この道具、使いやすいね。これがあると、作業がもっと快適にできるよ。」
  • 穏やかな日常の楽しみ: SLIのSiは、日常の中で穏やかで小さな楽しみを見つけることに価値を見出します。彼らは、静かな時間や自然の中で過ごすことを楽しみ、そんな時間に幸せを感じます。
    「この瞬間、すごく心地いいな。ちょっと休憩して、このままの時間を楽しもう。」
  • 恋愛における穏やかな関係の維持: SLIは、恋愛においても穏やかで安定した関係を重視します。彼らは、パートナーと一緒に過ごす快適な時間を大切にし、その瞬間に満足感と幸せを感じます。
    : 「君と一緒にいると、本当にリラックスできる。何もしないで、ただこの瞬間を一緒に過ごすのが一番幸せだよ。」

SEIもまた、感覚の内向(Si)を先導機能として持ちますが、その表れ方はSLIとは異なります。

以下にその特徴と、彼らが最初に取る行動のセリフ、そして「いまの幸せや快適さ」を反映させた解説を含めます。

  • 感覚的な喜びと美的感覚: SEIのSiは、感覚的な喜びや美的な体験に対して非常に敏感です。彼らは、美しいものや心地よい環境に強く惹かれ、それらがもたらす感覚的な喜びを最大限に楽しみます。
    : 「この景色、本当にきれいだね。しばらくここにいて、この美しさを感じたいな。」
  • 柔軟で穏やかな生活の楽しみ: SEIは、柔軟でストレスのない生活を好み、日常の中で小さな幸せや楽しみを見つけることに長けています。彼らは、あまり計画を立てず、その時々で心地よいことをして過ごすのが好きです。
    : 「今日は特に何も予定してないから、ゆっくり散歩でもしようよ。気持ちよさそうだし、リフレッシュできると思うよ。」
  • 他者との穏やかな交流: SEIのSiは、他者と穏やかに交流し、共に快適な時間を過ごすことに価値を見出します。彼らは、相手をリラックスさせ、居心地の良い環境を提供するのが得意です。
    : 「お茶でも飲みながら、ゆっくりおしゃべりしない?ここ、とても落ち着くし、リラックスできるよ。」
  • 恋愛における共感と優しさ: SEIは、恋愛においても共感と優しさを大切にし、パートナーと一緒にいることで得られる穏やかな幸福感を重視します。彼らは、パートナーの快適さを優先し、一緒に過ごす時間をより豊かで心地よいものにしようと努めます。
    : 「今日は一緒に何もしないで、ただこのままのんびり過ごそう。君といるだけで、すごく幸せな気持ちになるんだ。」

まとめ

先導機能を理解し、適切に活用することで、個々の強みを最大限に引き出し、自己実現や対人関係の向上を図ることができます。

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木村なおき

2024年5月から、主催者:ヤマセミさんのソシオニクススクールでソシオニクスを学ばせてもらっています。また、個人でソシオニクスのテキストを作っています。無料で配布しているので、是非ともLINEオープンチャットにお越しください。

ソシオニクス記事一覧

ソシオタイプ
ILE(≒ENTP)SEI(≒ISFJ)
ESE(≒ESFJ)LII(≒INTP)
SLE(≒ESTP)IEI(≒INFJ)
EIE(≒ESFJ)LSI(≒INTP)
SEE(≒ESFP)ILI(≒INTJ)
LIE(≒ENTJ)ESI(≒ISFP)
IEE(≒ENFP)SLI(≒ISTJ)
LSE(≒ESTJ)EII(≒INFP)
モデルA/心理機能

メンタルブロック

1.先導機能2.創造機能
4.脆弱機能3.役割機能

バイタルブロック

6.動員機能5.暗示機能
7.無視機能8.実証機能
情報要素

合理機能

外向論理(Te)外向倫理(Fe)
内向論理(Ti)内向倫理(Fi)

非合理機能

外向直観(Ne)内向直観(Ni)
外向感覚(Se)内向感覚(Si)

筆者紹介

木村なおき

ソシオニクス歴4年。本業エニアグラムでMBTI®に興味を持つが、権利的な事情で断念。2020年にソシオニクスに出会い独学で勉強。2021年にソシオニクス専門のブロガーさんからソシオニクスの理論を教わり、その後すぐにエニアグラム×ソシオニクスの二刀流でタイプ診断に臨む。

診断実績は200を超える(エニアグラムとセット)

2024年4月に16タイプ相性論の講座を開講したときに、「これ…ソシオニクスでやったほうがよくね!」と気づき、本格的にソシオニクスを取り入れる。

クアドラ診断、タイプ診断、タイプ関係論をセットにすると、日本でいちばんソシオニクスを診断をしてきたい人(他に誰かいたら教えてください)

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