ソシオニクス:IEEの特徴・性格 〜才能を引き出す心理学者タイプ〜

Intuitive-Ethic-Introverted
ソシオニクス診断の結果について
ソシオニクス診断テストを受けていただき、ありがとうございます。もしあなたの診断結果がIEE(直観-倫理-外向)であれば、あなたはENFPやENFP-A(16personalities)に対応するタイプです。ソシオニクスのENFPは、個人の成長と可能性の開発する点が強調されています。
ネットのENFPの自由さは弱めに書かれています。
これは、デルタクアドラの環境が強く影響しているでしょう。
デルタ・クアドラの特性
IEEはデルタ・クアドラに属しており、このクアドラでは、伝統と安定を重んじて、その中でひとりひとりが個人の自己実現を達成する世界観を大切にしています。その中で、IEEは創造的で直感的な洞察力を持ちながら、その資質を、ひとりひとりの才能開花に費やしています。
直感と感情をベースにした洞察力で、ひとりひとりの才能を見極めて、対話を通じてひとりひとりが成長する働きかけを行なっていきます。ライフコーチやキャリアコンサルタントとしての役割を担ってくれます。
IEEの特徴と役割
IEEは、伝統的な組織の中で自身の資質を活かす事ができます。古い慣習に浸りながらも、その中でひとりひとりの適性や才能を見極めて、最高のコラボレーションを生み出します。官僚組織やピラミッドの中にいながら、その中で働く人たちの才能や資質に目を向けて、組織の安定や持続的発展(ゴーイングコンサーン)に貢献する事が、本人にとってもいちばんの喜びです。
IEEの概要
IEEは、外向的な直観と内向的な倫理を強く発揮するタイプです。未知なる可能性を追い求める探究心と、自分なりの価値観に基づいて判断を下します。IEEは、組織の論理に縛られながらも、そのルールを逆手に取り、人々を上手に動かします。
IEE(Intuitive Ethical Extrovert)の外向直感は、人の可能性に向けられます。ENFPと同じで、自分から積極的に人々に働きかけて、誰とでも自然と仲良くなれます。元気で、純粋で、好奇心旺盛な態度は、デルタクアドラのしんみりしたムードに華を咲かせます。
IEEは、自身の資質を活かして、人材開発やキャリア支援の分野で活躍する事が多いです。
大手企業の人事部門に配属されれば、社員一人一人の適性を見極め、最適な配置や育成プランを提案する組織内のキャリアアドバイザーとして活躍できます。また、教育現場でも、生徒の潜在能力を引き出し、個々の興味や適性に合わせた進路指導を行うカウンセラーとして、その力を発揮してくれます。
IEEの行動パターン
IEEの行動パターンは、日本の「人を育てる」文化と深く共鳴します。IEEの人達は常に他者の可能性を探り、その人の最高の姿を想像し、そこに至る道筋を示そうとします。
あるIEEタイプの人事部長は、新入社員の配属を決める際、単に学歴や専攻だけでなく、その人の隠れた才能や長期的な成長可能性を見抜き、最適な部署への配置を提案してくれるかもしれません。
一見すると会社の方針と合わないように見える社員がいても、その背景にある欲求や要望を読み取り、双方が喜べる最適案を導き出すかもしれません。ILEが、物事の活動に焦点を当てるなら、IEEは人の気持ちを軸に判断を下しています。
IEEは他者のモチベーションに焦点を当てています。あるIEEの塾講師は、成績不振の生徒に対しても、決して諦めずに、子供に寄り添って、最適な学習プランを一緒に考えてくれます。はい…ビリギャルの世界観です。
他のケースだと、数学が苦手な生徒に対しても、もしも音楽が得意ながら、音楽と数学を結びつけた学習法を考案するなど、そのアプローチは創造的すぎるかもしれません。
デルタクアドラのIEEの役割
デルタクアドラにおいて、IEEは「可能性の開拓者」としての役割を担います。IEEの人達は、個々人の潜在能力を見出し、それを開花させるための支援を提供することに貢献します。
日本の組織や社会のグループダイナミクスにおいて、IEEの役割は非常に重要です。例えば、従来型の日本企業が新しい事業領域に挑戦する際、IEEは社内の人材の中から、その新事業に適した隠れた才能を持つ人材を発掘し、IEEの人達の可能性を引き出すことで、スムーズな事業展開を支援するでしょう。IEEの人達の人間洞察力と可能性思考は、日本の組織でよく見られる「既存の枠組みにとらわれた人材評価」や「画一的なキャリアパス」の限界を打破するのに役立ちます。
また、日本社会が直面する少子高齢化や働き方改革などの課題に対しても、IEEは重要な貢献をすることができます。例えば、高齢者の再就職支援において、IEEはシニア世代の豊富な経験と知恵を新しい形で活かせる職場や役割を創造的に提案し、年齢に関係なく活躍できる社会の実現に寄与するかもしれません。
さらに、地域活性化のプロジェクトにおいても、IEEは重要な役割を果たします。IEEの人達は地域住民一人一人の個性や才能を見出し、それを地域の特色や伝統と結びつけた新しい取り組みを提案することで、持続可能な地域づくりに貢献する可能性があります。
モデルA/心理機能
1)生き様:Ne-Fi(得意-意識-価値)
IEEの意識的な強みは、新しい可能性の探求(Ne)と深い人間関係の構築(Fi)にあります。この要素が組み合わさる事で、IEEは人々の潜在能力を見抜き、完全オーダーメイドの育成プランを考える事ができます。
例えば、IEEタイプのキャリアコンサルタントは、終身雇用制度の中で自分の可能性に気づいていない社員に対して、求職者の中に眠る隠れた才能や興味を探り出し、新たなキャリアパスの可能性を提示することができるでしょう。
一見、無茶なアイディアでも、IEEは、相手の欲求や価値観を深く理解する意思があるため、相手を本気にさせる働きかけが得意なのです。結果、IEEと関わる人は、自分の資質を信じる事ができ、才能を開花できるようになります。
また、教育分野で活躍するIEEの学校カウンセラーは、不登校や学習障害など、様々な課題を抱える生徒たちの中に、ユニークな才能や可能性を見出し(Ne)、個々の生徒との信頼関係を築きながら(Fi)、その子供たちが自信を持って学校生活を送れるようなサポート方法を考案するかもしれません。例えば、絵を描くことが好きな不登校児童に対して、学校の壁画制作プロジェクトへの参加を提案するなど、創造的なアプローチを取ることができます。
2)課題:Se-Ti(苦手-意識-非価値)
IEEは、即座の行動力(Se)や論理的な分析(Ti)に苦手意識を感じやすく、日本の企業環境では、この弱点が顕著に現れる場面があります。どんなに優れたアイディアや提案でも、相手から「なんで?」と理由を求められたら、ストレスを感じるかもしれません。
ロジックで淡々と切り返せる質問に対しても、プレッシャーを感じると、本来の資質を発揮できずに一歩引いてしまいます。IEEの資質が発揮できるのは、相手との人間関係が良好である場合に限ります。
先輩社員から「アイディアとかいいから、黙って仕事を終わらせろよ」とギスギスした態度で迫られたら、萎縮してしまい、本来の力を発揮できないでしょう。
ENFPとIEEは、ともに良好な人間関係と自分に主導権がある場合に限ります。
3)欲求:Si-Te (苦手-無意識-価値)
IEEは無意識のうちに、日常的な快適さの創出(Si)や効率的なシステム構築(Te)を求めていますが、これらの領域では自然に能力を発揮することが難しいかもしれません。しかし、この機能を満たしてくれる人を無意識に頼る傾向があります。
日本の日常生活や職場での具体例を見てみましょう。例えば、キャリアコンサルティング会社で働くIEEのコンサルタントは、クライアントの可能性を見出し、夢のあるキャリアプランを提案することには長けていても、そのプランを実現するための具体的な手順や、効率的なスケジュール管理に苦心するかもしれません。そんな時、事務処理能力に優れたアシスタントや、システム思考の強いマネージャーの存在に無意識のうちに頼ることで、自身のアイデアをより実践的なものに昇華させることができます。
また、教育現場で活躍するIEEの教師は、生徒一人一人の可能性を引き出す指導法を考案することには優れていても、授業の細かな時間配分や、効率的な教材管理に困難を感じるかもしれません。このような場合、細やかな気配りのできる同僚教師や、学校運営に長けた管理職のサポートを受けることで、より効果的な教育活動を展開できる可能性があります。
4)資質:Ni-Fe(得意-無意識-非価値)
IEEは、長期的な洞察(Ni)や集団の感情操作(Fe)において、無意識的に高い能力を発揮します。しかし、この才能に自覚的ではないため、その価値を過小評価しがちです。
日本社会での潜在的な貢献の可能性は大きいものがあります。
例えば、大手企業の人材開発部門で働くIEEは、個々の社員の長期的なキャリアパスを直感的に見通し(Ni)、同時に組織全体のモチベーションを高めるような研修プログラムを企画する(Fe)ことで、会社の持続的な成長と社員の満足度向上に貢献するかもしれません。IEEの人達の無意識の才能が、日本企業の人材育成や組織文化の改革につながる可能性があります。
また、コミュニティ開発の分野でも、IEEの無意識の才能は大きな価値を持ちます。
例えば、地域活性化プロジェクトに関わるIEEは、その地域の長期的な発展の方向性を直感的に理解し(Ni)、住民全体の共感を呼び起こすようなビジョンを提示する(Fe)ことで、持続可能な地域づくりに貢献する可能性があります。
これらの能力は、IEE自身は気づいていなくても、周囲の人々から高く評価されることがあります。「なぜそこまで先を見通せるのか」「どうしてみんなの心をつかめるのか」と問われても、「なんとなく」としか答えられないかもしれませんが、実はこれこそがIEEの隠れた才能なのです。
IEEのまとめ
IEEは、日本社会において非常に重要な役割を果たす可能性を秘めた性格タイプです。IEEの人達の主な特徴は以下の通りです:
1. 新しい可能性の探索能力と深い人間関係構築力
2. 他者の潜在能力を見出し、その実現を支援する能力
3. 創造的で個人重視のアプローチ
4. 即座の行動力や論理的分析への苦手意識
5. 日常的な快適さの創出や効率的なシステム構築への潜在的なニーズ
6. 長期的な洞察と集団の感情操作に関する無意識の才能
日本社会において、IEEは「人材育成」と「個人の可能性の開花」を体現し、組織や社会の持続的な発展に貢献する可能性があります。IEEの人達の人間洞察力と可能性思考は、日本が直面する少子高齢化や働き方改革などの課題解決において、重要な役割を果たすでしょう。
しかし、IEEが真のキャリアコンサルタントとして成長するためには、いくつかの課題を克服する必要があります。特に、実務能力の向上と論理的思考力の強化が重要です。単なるアイデアの提案者にとどまらず、それを実現可能な形に落とし込み、効果的に実行に移せるスキルを磨くことが求められます。
IEEの潜在能力は、可能性思考と人間理解力を基盤としながら、実践力と論理的思考を取り入れることで、より豊かに発揮されます。IEEの人達は、日本の伝統的な「人を育てる」文化を受け継ぎつつ、グローバル化や技術革新が進む現代社会の要請にも柔軟に対応できる存在として、組織や社会の発展に大きく貢献できるでしょう。
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筆者紹介

木村なおき
ソシオニクスを研究し始めて5年。本業はフリーランスのウェブデザイナーとして、IT・デザイン業界の現場でソシオニクスを実践的に活用 しながら活動。MBTI®にも関心を持つが、権利的な制約を踏まえ、より体系的で実践的なソシオニクスの探究へとシフト。2021年には、国内のソシオニクスの第一人者から直接学び、理論と実践の両面を深める。
現在は エニアグラム×ソシオニクスのハイブリッド診断 を強みに、タイプ論を統合的に扱う専門家として活動。これまでに 200名以上のソシオニクスのタイプ診断を実施。
現在、日本で最も体系的にソシオニクス診断の専門家として、現場での実践を重視した診断・教育・研究 に取り組んでいる。(もし同じ分野で活動されている方がいれば、ぜひ情報交換しましょう!)
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