ソシオニクス:LIIの特徴・性格 〜理論構築が得意な研究者タイプ〜

ソシオニクス診断の結果について

ソシオニクス診断テストを受けていただき、ありがとうございます。もしあなたの診断結果がLII(論理・直観・外向)であれば、あなたはINTP/INTJ、もしくは16personalitiesのINTP-Tに対応するタイプです。

LIIは、論理的な探求と知識の体系化がより重視されており、コミュニティやグループの活動を通して理論を構築する事に動機づけられます。社会心理学者としての側面が強く強調されていますね。

アルファ・クアドラの特性

LIIはアルファ・クアドラに属しており、このクアドラでのLIIは論理的な探求と知識の共有を重んじます。その中で、LIIは独自の分析力が活かし、複雑な問題や議論を学術的な理論に落とし込み、皆にわかりやすく伝える役割を担っています。アルファクアドラの中では、結構おしゃべりな一面があります。

LIIの特徴と役割

LIIは深い洞察力と論理的な思考を持ち、知的な議論をリードする役割を担います。最後までみんなの話を聞いて、ひとりひとりの視点や考えを取り込み、全員が理解・納得できるような見解を提供してくれます。LIIなきアルファクアドラは、ただのおしゃべりクラブになります。

知識創造企業を執筆した一橋大学名誉教授の野中郁二郎さんのようなタイプです。(本人がどうかはさておき…)

LIIの概要

LII(Logical Intuitive Introvert)は、ソシオニクスの16タイプの中で最も論理的で分析的なタイプの一つです。LIIの人達は複雑な概念を理解し、システムや理論を構築することを得意とします。

日本社会においてLIIは、組織や社会システムの改善に貢献する重要な役割を果たす可能性があります。例えば、大学の研究者として新しい技術や理論の開発に取り組み、日本の科学技術の発展に寄与するかもしれません。また、IT企業でシステムアーキテクトとして働き、効率的で革新的なソフトウェアの設計に携わることもあるでしょう。さらに、シンクタンクのアナリストとして、日本の社会問題や経済政策の分析と提言を行う立場に就く可能性もあります。

LIIの行動パターン

LIIの行動パターンは、日本の「モノづくり」精神や「改善」文化と親和性が高いものです。LIIの人達は常に物事の本質を理解しようとし、より良いシステムや方法を模索します。

例えば、日本の製造業で働くLIIは、生産ラインの非効率な部分を見つけ出し、それを改善するための新しいプロセスを提案するかもしれません。LIIの人達は現状に満足せず、常により良い方法がないかを考え続けます。この姿勢は、日本の「カイゼン」文化と非常によく合致します。

また、LIIは情報を整理し、体系化することを好みます。例えば、企業の知識管理システムの構築を任されたLIIは、膨大な社内情報を論理的に分類し、誰もが簡単にアクセスできるような直感的なシステムを設計するでしょう。

日本の文化的文脈では、LIIの論理的で客観的なアプローチが、時として「冷たい」と誤解されることもあります。例えば、会議で感情的な議論が起きている際に、LIIが冷静に論理的な分析を提示すると、「空気を読めない」と思われる可能性があります。しかし、その分析の正確さと有用性が理解されれば、最終的には高く評価されることが多いでしょう。

アルファクアドラのLIIの役割

アルファクアドラにおいて、LIIは「システム設計者」としての役割を担います。

LIIの人達は、グループ内の複雑な問題を分析し、効率的な解決策を提案することに貢献します。

日本の組織や社会のグループダイナミクスにおいて、LIIの役割は非常に重要です。例えば、大規模なプロジェクトチームにおいて、LIIはプロジェクト全体の構造を論理的に整理し、各メンバーの役割や責任を明確にする役割を果たすかもしれません。LIIの人達の分析力と体系化能力は、日本の組織によく見られる曖昧な責任分担や意思決定プロセスを改善するのに役立ちます。

また、日本企業の海外展開において、LIIは重要な役割を果たす可能性があります。LIIの人達は異なる文化やビジネス慣行を客観的に分析し、日本のやり方と海外のやり方を効果的に統合するシステムを提案できるでしょう。

さらに、地域社会においても、LIIは重要な貢献をすることができます。例えば、地方自治体の政策立案に関わる委員会で、LIIは複雑な社会問題を論理的に分析し、効果的な解決策を提案する役割を果たすかもしれません。高齢化や過疎化といった日本社会が直面する課題に対して、データに基づいた客観的な分析と、システム思考を活かした包括的な対策を提示することができるでしょう。

モデルA/心理機能

自我:Ti-Ne(得意-意識-価値)

LIIの意識的な強みは、論理的な分析(Ti)と新しい可能性の探索(Ne)にあります。この組み合わせにより、LIIは複雑な問題を分解し、革新的な解決策を生み出すことに長けています。

日本の文脈では、この強みが特に際立ちます。例えば、日本の自動車メーカーで働くLIIエンジニアは、次世代の電気自動車開発プロジェクトにおいて、現在のバッテリー技術の限界を論理的に分析し(Ti)、同時に新しい素材や充電方法の可能性を探る(Ne)ことで、革新的なエネルギー効率の高い車両設計を提案するかもしれません。

また、日本の教育現場で働くLII教師は、現在の教育システムの問題点を客観的に分析し(Ti)、AIやVR技術を活用した新しい教育方法の可能性を探る(Ne)ことで、個々の生徒の能力を最大限に引き出す革新的な授業設計を行うかもしれません。

超自我:Fi-Se(苦手-意識-非価値)

LIIは、個人的な感情の処理(Fi)や即時的な行動(Se)に苦手意識を持つことがあります。これらの領域では意識的な努力が必要となり、時に社会的な課題と感じることもあります。

日本の企業環境では、この弱点が顕著に現れる場面があります。例えば、チームビルディングや顧客との関係構築において、LIIは困難を感じるかもしれません。具体的には、同僚との飲み会や接待ゴルフなど、感情的な繋がりや即座の対応が求められる状況でストレスを感じる可能性があります。

しかし、LIIはこの弱点を認識しており、改善のための努力を惜しみません。例えば、コミュニケーションスキル向上のためのセミナーに参加したり、瞑想やマインドフルネスの練習を通じて感情認識能力を高めたりするかもしれません。また、即時的な対応力を高めるために、即興スピーチの練習や緊急時対応訓練に積極的に参加するなど、自身の弱点を補う努力をすることもあるでしょう。

一方で、頭で考えているかぎりでは、この取り組みは失敗に終わってしまいます。

超イド:Fe-Si (苦手-無意識-価値)

LIIは無意識のうちに、感情表現(Fe)や物理的な快適さ(Si)を求めていますが、これらの領域では自然に能力を発揮することが難しいかもしれません。しかし、この機能を満たしてくれる人を無意識に頼る傾向があります。

日本の日常生活や職場での具体例を見てみましょう。例えば、IT企業で働くLIIは、チーム内のムードメーカーや、オフィス環境の改善を提案する同僚に無意識のうちに頼るかもしれません。自分では気づかないうちに、そういった同僚の存在によってストレスが軽減され、仕事のパフォーマンスが向上することがあります。

また、研究機関で働くLIIの研究者は、研究成果の感情的なインパクトや、快適な研究環境の重要性を見落としがちです。しかし、プレゼンテーションの感情的な訴求力を高めてくれる同僚や、研究室の環境改善を提案してくれる技術スタッフの存在によって、無意識のうちにサポートされていることがあります。

イド:Te-Ni(得意-無意識-非価値)

LIIは、効率的なシステム構築(Te)や長期的な洞察(Ni)において、無意識的に高い能力を発揮します。しかし、この才能に自覚的ではないため、その価値を過小評価しがちです。

日本社会での潜在的な貢献の可能性は大きいものがあります。

例えば、大手製造業で働くLIIは、生産システム全体の効率化や、業界の長期的なトレンド予測において、無意識のうちに優れた能力を発揮するかもしれません。

LIIの人達の提案が、会社の長期的な競争力向上に大きく貢献する可能性があります。

実際に政府機関のシンクタンクで働くLIIは、複雑な社会問題に対して、効率的な解決策と長期的な展望を持っているかもしれません。

例えば、日本の少子高齢化問題に対して、データに基づいた効率的な社会保障システムの再構築案と、数十年先を見据えた持続可能な社会モデルを提案するなど、重要な貢献をする可能性があります。

これらの能力は、LII自身は気づいていなくても、周囲の人々から高く評価されることがあります。

実際に、人から「なぜそのような提案ができたのか」と聞かれても、「なんとなく」としか答えられないかもしれません。

実はこれこそがLIIの隠れた才能なのです。

LIIのまとめ

LIIは、日本社会において非常に重要な役割を果たす可能性を秘めた性格タイプです。LIIの人達の主な特徴は以下の通りです:

1. 論理的な分析力と新しい可能性を探る能力
2. システム思考と理論構築への強い志向性
3. 複雑な問題を分解し、革新的な解決策を提案する能力
4. 感情表現や即時的な対応への苦手意識
5. 感情的なサポートや快適な環境への潜在的なニーズ
6. 効率的なシステム構築と長期的洞察に基づく無意識の才能

日本社会において、LIIは「モノづくり」精神や「カイゼン」文化と親和性が高く、技術革新や社会システムの改善に大きく貢献する可能性があります。LIIの人達の論理的思考と分析力は、日本が直面する複雑な社会問題や経済課題の解決に重要な役割を果たすでしょう。

一方で、感情表現や対人関係のスキルを向上させることが課題となります。日本の「和」を重視する文化において、これらのスキルは重要です。しかし、LIIは自己啓発や周囲のサポートを通じて、これらの課題を克服していく可能性を秘めています。

LIIの潜在能力は、論理的思考と革新的なアイデアを組み合わせながら、感情的側面や物理的な快適さにも配慮することで、より豊かに発揮されます。LIIの人達は、日本の伝統的な「改善」の精神を受け継ぎつつ、グローバル化や技術革新が進む現代社会の要請にも柔軟に対応できる存在として、組織や社会の発展に大きく貢献できるでしょう。

最後に、LIIが自身の隠れた才能、特に効率的なシステム構築力と長期的な洞察力に気づき、それを意識的に活用できるようになれば、さらに大きな飛躍が期待できます。これにより、LIIは単なる「分析者」から、「未来を創造する戦略家」へと進化し、日本社会に新たな価値をもたらす可能性を秘めています。

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木村なおき

2024年5月から、主催者:ヤマセミさんのソシオニクススクールでソシオニクスを学ばせてもらっています。また、個人でソシオニクスのテキストを作っています。無料で配布しているので、是非ともLINEオープンチャットにお越しください。

ソシオニクス記事一覧

ソシオタイプ
ILE(≒ENTP)SEI(≒ISFJ)
ESE(≒ESFJ)LII(≒INTP)
SLE(≒ESTP)IEI(≒INFJ)
EIE(≒ESFJ)LSI(≒INTP)
SEE(≒ESFP)ILI(≒INTJ)
LIE(≒ENTJ)ESI(≒ISFP)
IEE(≒ENFP)SLI(≒ISTJ)
LSE(≒ESTJ)EII(≒INFP)
モデルA/心理機能

メンタルブロック

1.先導機能2.創造機能
4.脆弱機能3.役割機能

バイタルブロック

6.動員機能5.暗示機能
7.無視機能8.実証機能
情報要素

合理機能

外向論理(Te)外向倫理(Fe)
内向論理(Ti)内向倫理(Fi)

非合理機能

外向直観(Ne)内向直観(Ni)
外向感覚(Se)内向感覚(Si)

筆者紹介

木村なおき

ソシオニクス歴4年。本業エニアグラムでMBTI®に興味を持つが、権利的な事情で断念。2020年にソシオニクスに出会い独学で勉強。2021年にソシオニクス専門のブロガーさんからソシオニクスの理論を教わり、その後すぐにエニアグラム×ソシオニクスの二刀流でタイプ診断に臨む。

診断実績は200を超える(エニアグラムとセット)

2024年4月に16タイプ相性論の講座を開講したときに、「これ…ソシオニクスでやったほうがよくね!」と気づき、本格的にソシオニクスを取り入れる。

クアドラ診断、タイプ診断、タイプ関係論をセットにすると、日本でいちばんソシオニクスを診断をしてきたい人(他に誰かいたら教えてください)

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