エニアグラムの真実:タイプコンプレックスとペルソナの向こう側

エニアグラムと向き合っているとき、ふとした瞬間に自分の中からこんな声が聞こえてくることはありませんか?

  • いや、自分はだらしないからタイプ1ではない
  • 周りと比べて年収が低いし、タイプ3なんて名乗れない
  • 弱いし、自信もないからタイプ8のはずがない

一見、謙虚さや正直さのように見えるこれらの声。しかし実は、本当の自分を否定して、別の”なりやすいタイプ”に逃げているだけかもしれません。イソップ童話の「キツネと酸っぱいブドウ」のように、手が届きそうで、本当は自分にとって一番欲しいものを「どうせ自分には似合わないから」と切り捨ててしまうのです。

この記事では認知不協和を前提にしたタイプコンプレックスについてお話をします。

タイプコンプレックスという罠

ある程度、エニアグラムやMBTIについて調べた人たちがハマるわなです。この現象を、「タイプ・コンプレックス」と呼ぶことにしています。

自分で自分のタイプを決めるときに、最もハマりがちなのは、自分の本質的な部分を受け入れられない心理的なメカニズムです。

一番怖いのは、これを無意識にやってしまっているケースです。本当はタイプ1の理想主義も、タイプ3の価値至上主義も、タイプ8の力強さも、あなたの中にちゃんとあるのに、それを受け取る覚悟ができていない

自分を責めてばかりいる人は、タイプ1の正義に怯えているのかもしれません。努力をしても結果が出ないと感じる人は、タイプ3の期待を諦めてしまったのかもしれません。声を上げられなかった人は、タイプ8の怒りを飲み込んできたのかもしれません。

ペルソナと本当の自分

私たちは社会生活の中で、様々な「ペルソナ」(仮面)を身につけています。エニアグラムのタイプもまた、そうしたペルソナの一つになってしまうことがあります。「このタイプだから私はこういう人間なんだ」と固定的に捉えることで、かえって自己成長の可能性を狭めてしまうのです。

重要なのは、タイプとは「理想の自分」でも「劣った自分」でもないということ。それはもっとずっと、あなたの”核”にあるものなのです。

タイプを決める際に「今の自分」だけを基準にすると、人生の様々な段階で培ってきた防衛機制や適応戦略に惑わされ、本質を見誤る可能性があります。幼少期のパターン、ストレス下での反応、自然と湧き上がる動機など、より深いレベルに目を向ける必要があるのです。

本質を見つける旅

では、どうすれば自分の本当のタイプ、本質的な部分と向き合うことができるのでしょうか?

まず大切なのは、自己観察です。日々の反応を「良い・悪い」で判断するのではなく、「なぜそう感じたのか」「どんな恐れがあるのか」を丁寧に見つめていきましょう。特に不快な感情が湧いたときこそ、重要なヒントが隠されています。

次に、自分の「避けていること」に注目してください。エネルギーを使って回避している感情や状況は、実はあなたの核心的なタイプの特徴を示している可能性があります。タイプ9の人が怒りを避け、タイプ2が自分のニーズを無視するように、各タイプには固有の「盲点」があります。

そして、人生の物語を振り返ってみましょう。あなたが繰り返し直面してきた課題、長年抱えてきた悩み、幼い頃から変わらない感覚の中に、本質的なタイプの手がかりがあるはずです。

本当の人生を生きるために

本当の自分を否定し続けることは、結局、どんなタイプであっても**”本当の人生”を生きられなくなるだけ**です。タイプコンプレックスから解放されるとき、私たちは初めて自分の全体性と向き合うことができるのです。

自分のタイプを受け入れることは、弱点を認めることではありません。むしろ、自分の中にある豊かな可能性と力を認識する第一歩なのです。あなたのタイプには、独自の知恵と才能が宿っています。それを活かすことで、より真正な人生、より充実した関係性を築くことができるでしょう。

エニアグラムは単なる性格診断ではなく、自己実現への地図です。タイプコンプレックスという罠を超えて、本当の自分自身に出会う旅に踏み出しましょう。その先には、より自由で豊かな人生が待っているはずです。

9つの性格タイプ一覧

https://seikaku-type.com/type1/reformer-basic

サブタイプ一覧

性格タイプ決めませんか?

頭ではわかっているのに、なぜかできない!!

——そんな経験はありませんか? やったほうがいいことも、やめたいクセも、すべて理解している。けれど、なぜかブレーキがかかってしまう。行動に移せない自分に、もどかしさを感じたことはないでしょうか?

そのブレーキの正体こそが、“根源的な恐れ”です。エニアグラムは、ただの性格診断ではなく、あなたの行動や選択に影響を与えている「心の深層」に焦点を当てています。

もし、MBTIやストレングスファインダー、占い、コーチング…いろいろ試したけれど、「これだ」と言えるものに出会えていなければ、エニアグラムの出番かもしれません。

エニアグラムは、私たちの表面的な行動や態度ではなく、その背景にある恐れや欲求に焦点を当て、どの診断よりも深いところから「なぜそう感じ、そう動くのか」を読み解いていきます。

今回のエニアグラムセッションでは、5つのエニアグラム構造を使って、あなたという人を立体的に映し出します。

  • 9つの性格:根源的な恐れと欲求、そして超自我のメッセージを明らかにする
  • ウィング:エニアグラムをベースに、行動の癖や態度を意識化する
  • 生得本能:他者との関係性やコミュニケーションのパターンを知る
  • トライタイプ:タイプに合わせた資質や才能の活かし方を深める
  • 健全度:各タイプの恐れに囚われたときの心の動きを可視化する

エニアグラムセッションでは、あなたの性格タイプ判定にコミットします。意識×無意識の双方から、自分の性格の“解像度”があげて、なぜ人生がうまくいかなかったのか、どんなときに自分がつまずくのかが、はっきり見えてきます。過去のパターンを意識化し、未来の選択肢を増やすために。あなたを動かす「怖れ」の正体を知ることで、人生は確実に変えられます。

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診断を繰り返し、動画や投稿を見漁って、「これはゴミ情報かも…」と感じつつも、自分の中に、整っていない知識だけが溜まっていく。

そして、いざ人間関係や仕事で活かそうと思っても、どれもパッと使えない。言語化できない。結局、前と変わらない。そんな状態になっていませんか?

もし、エニアグラム・16性格診断・ソシオニクスを、ちゃんと全部“体得”できたとしたら?

✔ 自分の葛藤やクセを「構造」で理解できて
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✔ 相手がどんなタイプであろうとも、無理なくつながれる

そんな自分になれることが想像できますか?

【タイポロジースクール】は、性格タイプを“現実で活かす力”に変える、唯一の学びの場です。遊びじゃなく、本気で学びたい人たちが質の高い議論をしています。

木村真基

Kimura Naoki

ウェブデザイナー/エニアグラム講師

プロフィール

「ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム( 9つの性格 )講座」の運営者。本業はホームページ制作。ホームページの効果を実証するために、ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム講座を始めたところ、そのまんまお仕事になった。

・エニアグラム:3w4sp-sx-so&Tritype386
・16の性格:ENTP(討論者)&ILE(発明家)
・ストレングスファインダー:着想、戦略性、学習欲、達成欲、自我

などの性格類型を活用して、自分らしく生きる方法を提唱中。

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