エニアグラムのタイプ8は自認しにくい?

私はタイプ8?
- 「私はタイプ5だと思うんです。静かに考えるのが好きで」
- 「どちらかというとタイプ4っぽい気がします。人と違う感性があって」
……その言葉、どこか苦しそうに聞こえるのは私だけでしょうか?
5年間エニアグラムのセッションを続けてきた中で、本当はタイプ8かもしれないけれど、自分では絶対に認めたくない――そんな人に何人も出会ってきました。
心の底では、「タイプ8かもしれないけれど、そんな勝気な性格じゃないよな!私!」と思ってしまい、別のタイプになることで何らかの安心感を獲得しようとする人たちです。
その迷いが、“知的”や“繊細”という仮面を借りて、自分を守る戦略になっている。
タイプ8自認はハードルが高い
人によっては、タイプ8と認めるのは、ハードルが高いです。
タイプ8と自認できない一番の理由は…「本当はまだ強くなりきれていない自分」と向き合うことかもしれません。
そんな経験はないでしょうか?
特に女性にとってはタイプ8自認は圧力?
ケースバイケースですが、タイプ8の女性が自分をタイプ8だと認めることは、難しい場合があります。
社会的には、「女性は優しくあれ」「共感的であれ」「怒りを見せるのは品がない」――
そんな無言の圧力がまだまだ根強く残っています。
実際、怒りや主張を外に出すたびに「気が強いね」と言われたり、意見を言っただけで「怖い」「扱いづらい」とレッテルを貼られることは珍しくありません。
そんな経験を通して…
- 私はそんな強いタイプじゃない
- もっと穏やかなタイプかもしれない
と、自分の本質を否定してきた人はたくさんいました。
でも、そうやって本来の自分を押し殺してきた分だけ、心のどこかに怒りや閉塞感が残っているのではないでしょうか。
タイプ8自認即断した人もいた
一方で、タイプ8のお客様の中には、エニアグラムに触れただけで、「あ、これ自分だ」と即断した人もたくさんいます。
特に、自立心が強い人ほど、何の抵抗もなく自分をタイプ8と名乗れます。
でも、こういう人たちはごく少数です。
ほとんどの人は、迷って当然ですし、すぐに確信できない8のほうが普通です。
最近では、そんな「迷っていた人」たちの中にも、ある日ふと、開き直ってタイプ8を受け入れた人たちがいます。
- 「強いかどうかなんて関係ない」
- 「これは、私の中にずっとあった感覚だ」――
そうやって、自分の本質を引き受けた瞬間、見違えるようにイキイキとしはじめた人もいました。
腹に力が戻り、言葉に芯が通り、何よりも「てか、タイプ8以外ありえないでしょう!」と断定的になった人!
だから、今「自分はまだ迷ってる」と感じているあなたも、
否定しなくていいし、急がなくていい。
本質に気づいた人は、いつか自然と、「これが私だったんだ」と、静かに納得できる日が来ます。
弱いタイプ8もいる
何度でも言います。
“弱いタイプ8”は、ちゃんと存在します。
むしろ、そうじゃない人のほうが少ないかもしれません。
タイプ8は、最初から強かったわけではありません。
タイプ8の見極めどころ
むしろ、誰かに支配され、押さえつけられ、守ってもらえなかった――
そんな経験の中で、「もう二度とあんな思いはしたくない」という怒りと悲しみを抱えてきた人が多いのです。
その怒りは、ある時期まではただの防衛本能だったかもしれません。
でも、少しずつ少しずつ、それが「強さ」へと変わっていくのです。
- 強くなろうとしたことがある
- 我慢してきたことがある
- 誰かに怒りを飲み込んだ経験がある
そのすべてが、あなたの中にある“腹の火種”として、今も燃え続けているのです。
だから、今の自分が「弱い」と感じていたとしても、それを理由にタイプ8を否定する必要はありません。
自分にうそをつかないこと
最後に…別にタイプ8と自認したところで、タイプ8ぽくふるまう必要は全くありません。別に、怒りを表に出せなくてもいいですし、声が小さくて大丈夫です。
でも、その腹の底に確かに“何かがうずいている”なら、それを受け入れてみてください。
焦らなくて大丈夫です。
自分を守るためにタイプ8になっていった人は、やがて自分と人を守るために、本当の意味で強くなっていきます。
その道の最初の一歩は、「弱い自分を否定しないこと」なのかもしれません。
最後に…この記事を書いた経緯
ここまで読んでくださりありがとうございました。
この記事の元ネタは、過去にお会いしたタイプ8のお客様をモデルに書きました。(本人様から了承も得ました)
その方は最初、タイプ4w5か5w4で迷っていました。
「自分には個性があるし、どこか孤独を愛する感覚もある」と、そうおっしゃっていました。
たしかに、見た目はとても静かで、言葉も選んで話す方でした。
でも、こちらからこう尋ねてみたのです。
「個性や考えがあるなら、ぜひ聞かせてくれませんか?」
その瞬間、空気が変わりました。
自分が主導権を握ったとたんに、腹の底からどんどん語り始めました。それも、知性と思考の芯が通った、迫力ある言葉で。
ああ、この人の本質は間違いなくタイプ8だ、と確信しました。
確かに、思慮深さもある、静かさ…個性への愛着もありますけれど、その土台には、自分の力で世界を切り拓いていこうとする力強さがありました。
なお、その方のトライタイプは△845:アメリカの学者でした。シンガポールで学者をしている方です。(母国は日本です)
今も時々、Zoomでお話しする関係が続いています。
まとめると、タイプ8だからといって、怒鳴り散らす必要はありません。
威圧的になる必要もない。
「自分の言葉で、自分の立ち位置を作っていく」――それが、タイプ8という生き方の本質なのです。
最初は迷っても、いい。弱さがあっても、構いません。
それでも、自分を偽らずに生きようとすることこそが、タイプ8の強さなのですから。
9つの性格タイプ一覧
サブタイプ一覧
性格タイプ決めませんか?
「頭ではわかっているのに、なぜかできない!!」
——そんな経験はありませんか? やったほうがいいことも、やめたいクセも、すべて理解している。けれど、なぜかブレーキがかかってしまう。行動に移せない自分に、もどかしさを感じたことはないでしょうか?
そのブレーキの正体こそが、“根源的な恐れ”です。エニアグラムは、ただの性格診断ではなく、あなたの行動や選択に影響を与えている「心の深層」に焦点を当てています。
もし、MBTIやストレングスファインダー、占い、コーチング…いろいろ試したけれど、「これだ」と言えるものに出会えていなければ、エニアグラムの出番かもしれません。
エニアグラムは、私たちの表面的な行動や態度ではなく、その背景にある恐れや欲求に焦点を当て、どの診断よりも深いところから「なぜそう感じ、そう動くのか」を読み解いていきます。
今回のエニアグラムセッションでは、5つのエニアグラム構造を使って、あなたという人を立体的に映し出します。
- 9つの性格:根源的な恐れと欲求、そして超自我のメッセージを明らかにする
- ウィング:エニアグラムをベースに、行動の癖や態度を意識化する
- 生得本能:他者との関係性やコミュニケーションのパターンを知る
- トライタイプ:タイプに合わせた資質や才能の活かし方を深める
- 健全度:各タイプの恐れに囚われたときの心の動きを可視化する
エニアグラムセッションでは、あなたの性格タイプ判定にコミットします。意識×無意識の双方から、自分の性格の“解像度”があげて、なぜ人生がうまくいかなかったのか、どんなときに自分がつまずくのかが、はっきり見えてきます。過去のパターンを意識化し、未来の選択肢を増やすために。あなたを動かす「怖れ」の正体を知ることで、人生は確実に変えられます。
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もし、エニアグラム・16性格診断・ソシオニクスを、ちゃんと全部“体得”できたとしたら?
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木村真基
Kimura Naoki
ウェブデザイナー/エニアグラム講師
プロフィール
「ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム( 9つの性格 )講座」の運営者。本業はホームページ制作。ホームページの効果を実証するために、ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム講座を始めたところ、そのまんまお仕事になった。
・エニアグラム:3w4sp-sx-so&Tritype386
・16の性格:ENTP(討論者)&ILE(発明家)
・ストレングスファインダー:着想、戦略性、学習欲、達成欲、自我
などの性格類型を活用して、自分らしく生きる方法を提唱中。
