エニアグラムの性格診断(簡易版)、お疲れさまでした。
自分のタイプについてより深く理解できるとエニアグラムは凄く楽しくなってきます。
ここではタイプ6「忠実な人(リソ式)/安全を求めて行動する者」について様々な観点から解説をしていきます。
こんな流れでタイプ6についてみていきます。
Contents
1.タイプ6の特徴
<タイプ6の性格>
- 目立つよりも、人から求められていることを堅実にこなして、必要とされる人になりたい。コツコツ型のNo2タイプだと思う
- 極論な意見を述べず、何事も「バランス」や「適切」に調整することが大事である。私自身、このバランス感覚は優れているほうだと思う
- 尊敬する人や頼っている人はたくさんいる。大きな決断を下すときに、「彼らならどのように考えるだろうか?」と一度考えてみる
- 大胆なこともするときはあるが、その時は必ず身の安全を固める計画やリスク管理を怠らない。冒険は事前準備が8割だと考える
- 順応なタイプだと思うが、納得いかなければ意見は述べるし、戦う。もちろん、徹底的に論理武装をしてから、挑む。
タイプ6は、安全志向・堅実な人ともいわれていますね。
さて、エニアグラム界隈は地味な性格タイプかもしれません。しかし、タイプ6について知れば知るほどこのキャラクターの魅力にひかれることでしょう。
「私はタイプ6だから興味がない!」とおっしゃらずに是非最後までタイプ6について読んでみてください。
2.時間、人間関係、恋愛、仕事、お金で見る
時間の使い方
- 自分でも気づかないくらい色々と考えている
- 何か不安なことが脳裏をよぎると、じっとしていられない
- よく行動する、いつも誰かと一緒にいる、孤独は耐えられない
タイプ6は、自分がどんな風に時間を使っているのかをあまり意識していません。一見、自らの意志で動いているように見えて、何かに動かされているような感覚をどこかで持っています。
例えば、職場には、会社の方針やルールがあります。そのルールに自分を合わせることに時間を費やします。勿論、不満を覚えたり、納得いかなくなることもあるかもしれません。ところが、タイプ6は、極力順応であろうとし、納得がいかなくても従ってしまう傾向があります。そのほうが精神的に楽だからです。
タイプ6は、コミュニティー・グループの一員として、自らの責任を果たして、その共同体から認めてもらいたいと願っている日本人の気質そのものと言えるでしょう。そして、私たちは、文化的にタイプ6になるような教育を受けています。ついでに言うと、タイプ6が最も恐れているのは、村八分です。
人間関係
- 良好な人間関係や自分を守ってくれる人を求める。一方で、超疑い深い
- 自立とは依存先を増やすことだ!という言葉に妙に納得をしまう
- 生活の安全、平和な人間関係、未だに不安を感じる
タイプ6は、ひとりでは生きていけない!という恐怖感情をもっています。そのため、人から信頼されたいと願っています。一方で、人はいつか自分を裏切るのではないか?という疑念をもっています。例えば、会社の中で堅実ななポジションを手に入れるために苦しい仕事に絶えながら、そのポジションが本当にあるのかをどこかで疑っています。プライベートでも、気の許せる親友を求めているのにも関わらず、その親友がいつか自分を裏切るのではないかという疑念に駆られています。
では、タイプ6がなぜ心配や不安を抱えるのかというと、タイプ6は最も自我と接触をしていないからです。そのため、自分の考えに自信を持てなくなっています。
そうなった背景には、親の影響があるでしょう。タイプ6は、子供のときに物凄くいい子でした。特に、父親(家庭環境によっては母親)にとっては自分を慕ってくれる理想の子供だったかもしれません。
お父さん(お母さん)の言うことを聞いて、いい子になれば安全なんだ。
という思い込みを長い間持ち続け、自我を形成する機会を十分に育むことができませんでした。そのため、自分の中に確固たる考えをもてず、あえて自分の考えを持たないことが処世術だと幼少期に悟ったんですね。
この親子関係があらゆる人間関係に影響しているわけです。もちろん、成長の過程で反抗期になったり、自分の意見を表明することはあります。しかし、そのような状態でも、必ず誰かの納得や同意を心の奥底で求めているのです。その一方で、いつかみんなに見捨てられるのではないか?という恐怖と疑いを抱いています。
更にいうなら、タイプ6は、常に従っているわけではありません。タイプ6にとってひとりは恐怖ですけれど、権力者の存在そのものが恐怖にもなります。
いつか、無茶苦茶な要求をしてきたり、理不尽な目にあわされるのではないか?と常に警戒をしています。そんな恐怖に才悩まされて、自分をコントロールできないときに、恐怖対向型の一面を表します。

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タイプ6は、誰かを守るために戦うときがあります。
例えば、クレヨンしんちゃんに登場する野原ひろし。普段は普通のお父さんだけれど、家族のためなら身を挺して戦う姿勢は、どれだけ私たち日本人の共感を得たでしょうか?
野原ひろしが最も恐れているのは、家族を失うことなのです。家族という存在に自分の居場所を求めているんですね。だから、しんのすけが戦国時代にワープしたときも、
しんのすけのいない世界に未練があるか?
と、みさえに言いました。
恋愛
- 相手にすごく気を使ってくれる。また尽くす。そして、優しい。だが、現実的
- 相手が自分のそばから離れていってしまうと想像して心の中では怯えているから。頼りになる存在であろうとしながらも、心のどこかで依存している。
- 感情よりも損得勘定が強い。「恋人・パートナー」という理由で、愛情を注ぐ場合もある
恋愛においてタイプ6は超現実的です。心が躍るような恋愛よりも、一緒にいて安心する相手や不安を感じない相手を選ぶ傾向にあります。勿論、好きな人と一緒にいてドキドキしたりもします。ですが、将来の不安によるドキドキのほうが圧倒的に強いわけです。
確かに、「安全」「安心」は、タイプ6のキーワードでもありますが、逆に、安心・安全をしきって、不安がないことが逆に不安になったりもします。そんな時に、パートナーを間違えることなんてしばしば。
タイプ6は、慎重に判断をしますが、慎重=冷静に判断ができるわけではありません。そこは気を付けるところかもしれませんね。
一般的に、タイプ6はマスオさんやのび太くん(青年)のような落ち着きがあるのは確かですね。

仕事・働き方
- 組織やチームの期待に応えることが第一に考える
- 出しゃばらず自分の能力や役割を意識して、その範囲で組織やクライアントに貢献をすることを好む。
- 無理な仕事は「無理です」と断る。ギャンブラー的な働き方を最も嫌う。
自らの使命や他者への責任を果たすことがタイプ6にとって最も大切なこと。タイプ3のように目の前の名声を求めたりもしません。タイプ8のように勝ち負けに動かされて冷静さを失うこともありません。タイプ7のようにワクワク感に振り回されません。
タイプ4や5のように、自分に固執しなければ、タイプ2やタイプ9のようにみんなが仲良く働けるような環境でなくても構いません。
ちょっとした不満こそあっても、それを態度に出さず、見返りすら期待せずに、まずは自身の責務を果たす!そんな働き方ができる企業戦士です。

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ですが、タイプ6が企業戦士になりきるのは、その見返りとして「安全」や「安心」を求めているからです。それが、日本企業の三種の神器といわれている終身雇用、年功制、労働組合の存在ですね。
・・・とこのように自己責任のオンパレードなのがアメリカ社会です。近年、日本もキャリア形成は自己責任時代に入っているので、タイプ6にとっては生きづらい社会になっているかもしれませんね。その結果、タイプ6の中にも、フリーランスやYoutuberとして生きる道を選ぶ人たちもたくさんいますね。そして、なぜかサラリーマンのように堅実に仕事をこなして大成功するなんてことも・・・。
どっかの大臣が、老後に備えて2000万円を用意しておけ!と言ったときに、過剰に反応をしたでしょうね。
お金の使い方
- タイプ6にとって、お金は自分を守ってくれる「権力」のひとつ。「お金を増やそう」というよりも、「資産を守ろう」というほうが効果的
- 定年2000万円説に過剰に反応する
- お金は欲しいけれど、チャレンジをするのは怖がる

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余談ですが、タイプ6に対して、「お金持ちになって自由になろう!」といっても効果はないでしょう。そもそも、自由になることそのものが恐怖であり、不安だからです。
ここら辺はラルクアンシェルのDive to Blueの歌詞が参考になると思います。

3.ストレス時と成長の方向
ストレス時:タイプ3に移行する
タイプ6のエネルギーを支えているのは、不安から身を引くことです。その現状が崩されそうになると、タイプ6は焦り、内面に強いストレスを抱えるようになります。周囲とバランスをとることを第一と考えているタイプ6は、そのバランスをが崩れそうになると、焦るように維持しようと必死に働きかけます。
- 仕事中毒になり、身体を壊すまで仕事に打ち込む
- 自分をよく見せようと周囲に対して過度に自分の存在をアピールする
- 意見や考えが異なる者に対して批判的になる
のび太くんが必死にしずかちゃんにアピールしているような状態です。
安定・統合時:タイプ9へ移行する
不安から解放されて、結果として心身ともにバランスが取れたような雰囲気になります。タイプ9が持っているような「このままでOK」と心から思えるような自信と余裕が生まれます。
- 不安や恐怖心から解放されて余裕がある雰囲気になる
- 落ち着いていて、自然体になる。駆け引きをしなくなる
- 深く物事を考えずに気持ちや感情の整理がつけられるようになる
タイプ6は、不安から逃げるように「安全な状態を維持しよう」というエネルギーを強く働かせています。ところが、タイプ9の状態に近づくことで、タイプ6が本来持っている不安すらないほど安定している状態になります。
タイプ6は、誰よりも怯えながら、その恐怖の正体に気づいてないんですね。でも、何だかソワソワして落ち着いていられなくて、ちょっとあわてんぼうなところがあります。逆に、人前では物静かな雰囲気にみえても、心の中はソワソワしている方もいますね。エニアグラムの中ではいちばん判定が難しいタイプかもしれません。
共通して言えることは、やっぱり慕っている相手が自分から離れていくこと。現実はそうでなくても、そんな感覚に襲われること・・・心の中ではいつもびくびくしています。
おまけ
不安で不安で仕方ないときは、とりあえず、この曲でも聴いてみてはいかがでしょうか?
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スキマ空いた心は満たされたでしょうか?もしもいつの間にリラックスできたら、あなたはタイプ6かもしれませんね。