エニアグラム-タイプ1:改革をする人とは?
エニアグラムの性格診断(54問版)、お疲れさまでした。
自分のタイプについてより深く理解できるとエニアグラムは凄く楽しくなってきます。
ここではタイプ1「改革をする人(リソ式)/完璧を求めて改革をする者」について様々な観点から解説をしていきます。
こんな流れでタイプ1についてみていきます。
1.タイプ1の特徴
<タイプ1の性格>
- みんなからはまじめ人間だといわれる。自分自身そういう自覚はある。たまに羽目を外すことがあっても・・・
- 常に問題意識や課題解決するように心がけている。お気楽に生きている感覚はない
- 理想や基準は高いと思う。日々の生活で誤りや欠陥があるとなんとかしたくなる
- つい心の中で「こうあるべき」「〇〇をしなければ・・・」とつぶやいている
- 言っていること、行っていることが一致していないと気持ち悪い
タイプ1は、日本のエニアグラム本だと「完璧主義者」と呼ばれていますね。マジメ人間、完璧主義者と呼ばれても納得いかないですよね?
この記事では、そんなタイプ1の性格について8000文字くらいで解説しています。
タイプ1の世界観
以下の3つでまとめることができます。
- 恐れ:この世は誤りや問題ばかりであり、自分も同じ世界に引きづられて堕落するのではないか?
- 欲求:間違いを正す立派な人でありたい。まずは自分自身が何事にもキチンとていなければならない
- 習慣:常に正しい行動を心がけ、問題を是正していけば、人生は上手く行くはずだ。そうするべきだ
なぜタイプ1は完璧主義者と言われているのか?実際にタイプ1は完璧主義者なのか?改革する人と完璧主義者との違いは?など疑問にお答えしていきます。
タイプ1のテーマは「怒り」です。外界に何らかの「問題」「誤り」「不公平」を感じたとき、タイプ1は怒りの感覚を覚えて、それを内側にため込む性質があります。内側に怒りを感じても、行動や態度に出すではなく、内側に怒りを抑え込みます。我慢するのです。
実際に、タイプ1は、人前では怒りませんし、露骨に怒りを表現することはありません。
「怒ってはいけない!」「怒るのは未熟者だ」と自分に言い聞かせて、怒りを鎮めようとします。
しかし、その怒りを内側で消化できずに怒りに囚われて、その怒りの原因をなくすために、物事を正そうとするのです。
タイプ1は、怒りを抑え込みすぎて、自分自身が我慢していることに気づかない傾向があります。本来ならタイプ8が怒りを爆発させるような場面でも、タイプ1はその感情をグッと飲み込み、表面上は微笑んでやり過ごします。しかし、その内側では沸々とした怒りをため込み続けています。そして、誤っていると感じる現実を正すことで、自分の中の怒りを解消しようと試みるのです。
タイプ1の幼少期:父親的な存在から乖離
タイプ1は、父親的な存在を意識しながらも、自分から切り離しています。家庭の事情はさておき、子供の頃から父親を見て「自分がしっかりしなければダメだ」言い聞かせてきました。早く立派な大人になるように努めてきた経験があります。
子供の頃から、高い倫理観を持つことを意識してきたタイプ1は、その結果、責任感が強く、しっかりしていて礼儀正しい人へと成長しました。早く立派な大人になろうとするあまり、自分の中に厳しい批判者を育てることになり、その声に耳を傾けてきたのです。
そのため、「私がみんなを正さなければ」という使命感に駆られ、自分の正義を絶対的なものとして信じるようになりました。タイプ1は己の内側にある正義に追従をしています。
タイプ1に潜む批判者:「〜ねば」「〜べき」の呪い
タイプ1の口癖で有名なのは「〜ねば」と「〜べき」です。一方で、タイプ1は「〜だ!」「〜である!」と決め付けるような言い方はしません。
タイプ1の葛藤
- 許せないけれど、怒りをむき出すべきではない
- 白黒ハッキリさせたいけれど、決めつけるべきではない
- 物事を正す側の人間として、いまの自分も立派であらねば
何かを決め付けること自体が「悪」だと考えているからです。一方で、タイプ1の中で善悪の基準はハッキリとしています。そして、自身の内側にある基準に合意してもらいたいのです。
【コラム】英語ネタ
タイプ1が用いる「〜ねば」「〜べき」を英語にするとShouldですね。
Shouldの確信度は50%ぐらいです。must > will > can > should > would > could > may > might
この表現からもタイプ1は腹の底では強い確信をもてずに、「現状をなんとかしたい」という気持ちを秘めていることが伺えます
2.時間、人間関係、恋愛、仕事、お金で分析
時間の使い方
- 時間は管理するもの。無駄があれば改善したい。結果、色々なことに関わる
- 遅刻や納期遅れなど時間にルーズは許せない。自身が同じことをすると凹む
- 一方、仕事では丁寧さや完璧を求めて、時間が足りないこともしばしば
タイプ1にとっての時間は「守るもの」「管理するもの」です。1分単位で気にする人もいますね。
例えるなら、日本の鉄道会社ですね。
なぜ日本の鉄道会社が時間キッチリに動くのかというと…決定的な実は理由はありません。「電車は時間通りに到着して、時間通りに出発するものだ」という価値観が根付いているからです。これはタイプ1の気質に通づるところがあるでしょう。
一方で、何事にも手を抜けない気質のため、手順をショートカットできず、時間通りに物事を進められず、自分を責めることもあります。
以前にTwitterで面白い投稿があったのでまるっとコピペ。
僕スペイン人だから、1分2分遅れたら「さすがスペイン人」とか「ラテン系は時間守らない」と日本人によく言われますね。日本人は自分は時間を守る1位国だと思ってるけど、日本人はスタート時間しか守らない。5時半に終わる予定会議は7時半までに延長すると、僕にとって5分遅れるより酷いと思ってる。
— 信長-逆ブランディング (@tenkatouitu1031) December 5, 2020
タイプ1にとって、時間は永遠の敵です。特に仕事なのでは高い質を求めて、期限に間に合わなかったり、締め切り直前にもっと良いものを作らねば!と手直しを重ねたりして、結局、時間を守れない事もしばしあります。仮に時間を守って提出をしても、後から後悔することも…。
そんな時間管理に厳しいタイプ1についてもう一つ言及すると…
- 最も時間の管理が得意なのはタイプ1であり、最も時間の管理が苦手なのがタイプ1
- なぜなら、タイプ1は、目の前の出来事に囚われすぎて、先の展開を予測するのが苦手
人間関係
- 誰に対しても「教育的」「指導的」になってしまう。時にそれが上から目線になることも
- 笑顔、礼儀正しさ、冷静さは崩さないように務めるが、たぶん、自然体ではない
- 親友や親しい人とつい口論になることがある。後になってよく気にする
人間関係におけるタイプ1のキーワードは「笑顔」「忍耐」の2つです。エニアグラム本では「口うるさい」「細かい」「完璧主義者」と何かと厳しい印象を持たれがちですが、実際にタイプ1の人に会うと意外とフレンドリーな方が多いです。
タイプ1は、その性格上、怒りを面に出すことはせずに、内側に抑圧します。
タイプ1は、内側に怒りをため込んでいる瞬間が非常に不快で、そのため物事を改善することで内なる怒りを解消しようとします。これが、タイプ1が指導的かつ教育的な役割を果たすことが多い理由です。
本当に怒りを表に出すのは、自分の内にため込んだ怒りをもはや抑えきれなくなった瞬間です。まさに「堪忍袋の尾が切れた」状態です。しかし、怒りを表に出すことはタイプ1にとって非常に辛い行為であり、それを経験することは恐怖や苦痛を伴うものなのです。
怒りを面に出す行為は、タイプ1にとって恐ろしく辛いのです。
タイプ1には「相手を正したい」という強い欲求があり、これは「間違いを犯すことへの根源的な恐れ」に起因しています。ビジネスライクな関係では、波風を立てないようにと我慢する意識を持っていますが、プライベートな場面ではそのブレーキが外れ、少し怒りっぽくなることがあります。
しかし、繰り返しますが、タイプ1は本心では怒りを表現したくないと思っています。それでも、その怒りを抑え続ける限り、結果的にはさらに怒りっぽくなってしまうのです。
恋愛
- 正直、「マジメさや誠実な人が好き!」って人からはモテる。
- 必ずしも聖人君子な恋愛をしているわけではない
- 自分の価値観や基準を共有したいと願っている
タイプ1の第一印象は、まじめで隙を与えない感じであるため、はじめは固いでしょう。初対面の相手に対してリラックスした態度を決めるのは苦手です。
ただ、いちど火がつくと情熱的になります。
お互いの関係がどうであれ妥協せずに情熱的になります。
どれだけ情熱的かはご想像におまかせします(笑)
タイプ1が好む恋愛スタイルは「コミットする」です。
要するに「一度決めたら守り通す」ってことですね。
- あなた
- 自分自身
- 2人の関係
- 恋愛そのもの
にフルコミットします。
もちろん、それが茨の道に進むかもしれません。。。
自分がコミットするからには、あなたにも同じようにコミットをすることを求めます(価値+基準の共有)。
仕事・働き方
- ミスは大っ嫌い。手順をキチン踏み、ショートカットやスキップを嫌う
- 仕事に高い質を求める。努力を惜しまないハードワーカー気質
- 職人ぽいところがあり頑固な一面もある
タイプ1の別名は「完璧主義者」です。その名の通り、仕事では徹底的に「正しさ」を求めて、少しでも誤りがあれば、その誤りを正したくなるいます。
タイプ3:達成する人は早く成果を出すために手順をショートカットすることにためらいがありませんが、タイプ1からすると自分の基準からズレてしまうため、やっぱり気になるのです。
同時に、これが先ほどの時間管理の問題につながります。
例えば、クライアントに提出をするための資料を作成しているときですね。納期直前にも関わらず、その資料の中身をチェックして、クォリティーがイマイチだとします。
他のタイプなら、「納期や期限優先」と考えるところを、タイプ1は「いや!この資料は提出できるレベルじゃない!今からクライアントに交渉をして納期を遅らせてもらえ」と指示するケースもあります。
生真面目さが暴走して独自ルールに転嫁して、逆に悲惨な結果を招くことも。
お金の使い方
- 極力、必要なものにだけお金を使う。浪費には走らない。自分を律している
- 但し、自分ルールで発散する場合もある。「このスーツは、イタリアの有名なデザイナーがね・・・ウンタラカンタラ」
- 上の立場になるとよく奢ってくれる。下の立場になっても自分でお金を払うようにする
タイプ1にとって、お金は「管理する対象になります。自分の欲求を満たすために発散することは少なく、自分の基準に合った使い方をします。
但し、決して「ケチ」なわけではありません。自分のニーズを満たしてくれるものには、お金を使います。例えば、スーツを買うときに、店員に細かく質問をしますが、決して値切ったり、次のセールスを訪ねるようなことはしません。
では、タイプ1は、なぜこのように理想を求めて改革を試みるのか?
その理由についてお伝えしていきます。
3.なぜタイプ1は「改革する人」なのか?
では、なぜタイプ1が改革をする人なのか?なぜ、マジメ人間なのか?なぜ「すべき」という言葉を繰り返すのか?
もうちょっと掘り下げてみていきましょう。
センター:3x3の法則-本能、感情、思考センター
エニアグラムの理論では、ガッツセンター、ハートセンター、ヘッドセンターというものがあります。各タイプには、好む感覚があります。
表を作りました。
センター | テーマ |
---|---|
■ガッツ(本能) タイプ8,9、1 |
現在の状態を維持するため、外部の圧力に抵抗をする【怒りの感覚】 |
■ハート(感情) タイプ2、3、4 |
他者からの関心を求めて、自分のイメージを操作する【恥の感覚】 |
■ヘッド(思考) タイプ5、6、7 |
未来に対して恐怖を感じ、先見することで対処する【不安の感覚】 |
タイプ1は、ガッツセンターに属しています。そのため、タイプ1は、今の状態を維持するため、外部に対して境界線を張っています。これが【怒りの感覚】です。
タイプ8は、その名の通り「怒りを外に出す」という行為を通じて怒りに対処しますが、タイプ1は怒りを内側にため込むことで怒りの問題に対処します。
勿論、タイプ1も、タイプ8:挑戦する人と同じで、衝動でイラッ!とします。ですが、その衝動を外に出さずに、内側で抑えて処理しようとします。
もう少し詳しく見ていきましょう。
タイプ1:本能:メイン、感情:サブ、思考:盲点
タイプ1は、本能センター(ガッツセンター)に属していますが、隣の感情(ハートセンター)です。
よって、タイプ1は、タイプ2-タイプ3-タイプ4のように、
- もし自分がこの瞬間に怒り狂ったら、皆はどう思うだろう?
- 自分は怒る人間ではないよな!うん!そうだ!怒るのは悪!
と感情を通して、自分にとって好ましいイメージを守ろうとしています。
こうして、タイプ1は、自分が感じた現状に対しての違和感や誤りを正すかたちで、内面の怒りに対して対処しようとするのです。
タイプ1が、「改革する人」「完璧主義者」になるのは、間違った状態や欠陥のある現状に対して怒りを感じながらも、その怒りを発散できず、内面にため込むからです。そして、その内面の怒りをなくすためには、自らの力で誤った世界を正すしか方法がないのです。
そう!ここもタイプ1あるあるです。タイプ1は、ガッツセンターにいて、隣がハートセンターですが、ヘッドセンターからは離れています。そのため、現時点にはない未来に対して想像力を膨らますことは苦手であり、仮に得意であっても本人は好みません。
今、この瞬間!
この場にいる!
なのです。
そして、この場いるからこそ、その一瞬、その場に問題があると正して、あるべき姿に導きたいと感じてしまうのです。
4.ストレス時と成長の方向
ストレス時:タイプ4の方向へ移る
タイプ1は、完璧であること、理想に近づくことや改革を続けることに、疲れて果ててしまうと、タイプ4の行動をとるようになります。
- 現実から逃避をしてしまう。過去にしがみつき、悲劇の主人公になる
- 昔のことをたくさん話すようになり、今を大切にしない
- 自分のことを受け止めてくれる人に依存してしまう
自分に対してストイックな人が、一度崩れたときによくあることかもしれませんね。
普段は自分に厳しいタイプ1にも、実は責任から逃れて自由になりたい!という秘めた欲求があります。
タイプ1が4に動いているときは、義務や責任、社会的役割から逃避して、「身も心も自由になりたい!」といった空想に身を委ねます。まるで、ガマンの風船が破裂したような感覚でしょう。内側から理想の世界を探し出し、それが現実から非難する場所になります。
では、レベル4~9までの流れについて解説をしていきます。
レベル4:理想と現実の間をさまよう
現実の世界にいながらも「こうなったらいいなぁ」と空想の世界に浸ります。特に、現実の世界で自分が思い描いていた理想をカタチにできない日々が続けば、この傾向は顕著です。
- これだけ努力しているのに誰もわかってくれない
- いや、もっと努力しないといけないの?
- もう、能力やキャパが追い付かない…
と、自分が追い求めるスペックに近づいていないと、理想の自己像と現実の自分、そして空想の自分の3者が入り混じって、何が何だか分からなくなります。しかし、その実態はタイプ1です。
やっぱり、みんなの前では自分にも他者にも厳しい態度をとります。
しかし、どこかで大らかさに欠けていて、動きも鈍いです。
レベル5:無駄に自意識過剰・批判的
レベル5になると完璧主義さがキレッキレになります。本来の正義や正しさを体現することが目的ではなく、内側の価値観を正当化するための自己満足的な行動に走ります。その主義主張には論理性もありません。
例えば、職場でデスクが散らかっている部下に対して注意こそしても、その部下が目の前の仕事に忙殺されてSOSを出していることに対しては無頓着になる事も。
そこに理性や合理性はなく、「私が嫌だと感じるから!」が理由になります。
レベル6:自分に「だけ」甘くなる
レベル6になると、「これだけ頑張っているんだから、私は特別扱いして」的な態度が前面に現れます。
- 前日、22:00まで残業したんだから、今日は11:00出社でいいよね
- これだけパートナーに尽くしているんだから、ちょっと火遊びをしても…
- ちょっと給与少なくない?会社の経費をして気に使っても…
精神的なプレッシャーを感じて、何か我慢のスイッチが外れるかのように自分にだけ甘くなります。何かと都合の良い理由を見つけ出して、一時的な安堵に浸ります。この状態が長く続くと、自分がどうありたいのかが解らなくなり、どんどんと闇落ちします。
レベル7:自己批判に走る
この段階になると、タイプ1は不健全なタイプ4に近い行動をとります。
実際にタイプ1の方で、自分の事をタイプ4だと思い込んでいる方は多いです。が、タイプ1にとって、自分がタイプ4だと思い込んでいる状態は心地悪くて仕方ない状態です。
- 自分の主義主張をハッキリと言えなくなる
- 自分の考えに自信が持てなくなる
- これまでに生き方が間違いだと思い込む
これまでに自分を支えてきた「正しさ」「正義」「信念」はガラガラと崩れておちて、自分の人生は間違いと誤りの連続であった!という思い込みに走り、自分で自分を攻撃する時間が増えます。
レベル8:衝動的に自分で自分を攻撃する
タイプ1の強迫観念に加えて、タイプ4の衝動的脅迫が加わります。どういう状態かというと、怒りをコントロールできずにヒステリックに怒鳴り散らす行為です。その瞬間はタイプ8のように怒りをあらわにしますが、その状態がずっと続きます。(タイプ8は一瞬怒るが、スグに収まる)
非理性的な自己嫌悪、過度の鬱状態、増悪と内側の欲望など自身の内面を抑えるブレーキは完全にぶっ壊れて、思ったことを言葉にしてしまいます。
突然、怒鳴るかもしれませんし、その場で泣きじゃくるかもしれません、また突然笑いだすかもしれませんし、誰かに慰めを求めるかもしれません。
とにかく、理性をコントロールできずに衝動的な一面をまるでむき出したような行動になるでしょう。
レベル9:自分で自分に「罰」を与える
散々暴れて、最後に廃人と化します。この時のタイプ1は、これまでの「間違い」「誤り」「堕落」を犯してきたように感じてしまい、正気ではいられなくなります。
「なんてことだ…もう引き返せない」とこれまでの自分の行為を恥じるばかりか、自分の信念や主義主張はポキッと折れていて、再起できなくなります。
これまで自分が「正しい」と信じてきた心のよりどころは全て失います。
生きる希望を失い、そんな自分の人生に終止符を打つために、最後の手段に身を投じます。
安定・統合時:タイプ7へ移行する
心身共に健康的な状態になると、タイプ7のように色々なことを楽しもうとするエネルギーが働きます。
- 肩の力が抜けたように、子供みたいに色々なことに熱中する
- 「こうあるべきだ!」から「こうしたい」「こうありたい」と気持ちで表現をする
- 日常の出来とごひとつひとつに対して楽しんで取り組めるようになる
タイプ1がタイプ7に統合することで、人生に喜びを感じられるようになります。
「常に正しくあらねばならない」という価値観から解放されて、のびのびと目の前にある楽しさを受け入れて、あらゆるものを肯定できるようになります。タイプ1は、これまでに目の前の間違いを正したり、問題を解決すること人生の大半を費やしてきました。
しかし、タイプ7に統合することで、いままで感じたことがないような開放的な気持ちになり、これまで問題や間違いと感じていたことは「それを問題にすることが問題である」と感じて受容できるようになります。
何もかも完璧にしなければならない!という義務から解放されて、意識のベクトルが熱意へ、行動の束縛から行動の自由へと価値観が変化します。この時のタイプ1は、まるで背中に翼が生えたかのように自由を感じることができるでしょう。
この時のタイプ1は、「物事はこうあらねばならない!」から「もっとこうしたらよくなるはずだ!よしやってみよう」という発想に切り替わり、まるで鬼滅の煉獄さんをみているようです。
実際に、何をやらせても生産的ですし、感情を自然のままに表現してます。のびのびと毎地にを楽しく過ごしており、これまで自分を縛り付けていたプレッシャーから解放されて希望に満ちた毎日を送っています。
5.サブタイプ(ウィング・生得本能)
ウィング
通常のタイプ1は、欠陥のある現状を回復させるために熱心ですが、ウィングによる変化も顕著です。タイプ1のウィングについては外向的か内向的かで考えるとわかりやすいですね。
タイプ1ウィング9:理想主義者
理想や改革へのエネルギーはあるのですが、9のウィングが強いと和らなくなります。いい具合にゆったりとした感じになります。
但し、やっぱりタイプ1です。自分の中で白黒はあります。そして、白黒がつけられないときは、ムスッとした態度になり、内面の世界に引きこもり、ちょっとガンコになります。
自分の理想にしがみつく感じですね。
タイプ1ウィング2:擁護者
タイプ1が2のウィングを持つと、ウィング9よりも外向的になります。少し指導者気質が強くなり、誰に対しても自分の正義を押し付けるようになります。
本音は、自分の考えをわかってもらいたいだけなんですけれどね。
生得本能-自己保存、セクシャル、ソーシャル
タイプ1の欲求は、「間違った現実を回復させたい」です。但し、その欲求の表現方法は、自己保存、セクシャル、ソーシャルでだいぶ異なります。ひとつひとつを見ていきましょう。
タイプ1自己保存
「完璧を求めて改革をしたい」欲求を内側に強くため込むようになります。結果、お金のこと、仕事のこと、対人関係、家族、色恋沙汰などあらゆることを徹底的に自己抑制をするようになります。その反動で結構な不安を抱えがちです。
しっかりとしているけれど、ちょっと情緒不安定な感じです。自分の感情をコントロールできた時が最強です。
タイプ1セクシャル
「完璧を求めて改革をしたい」欲求を誰かと共有したくなります。主にいちばん近い人。パートナーや自分の子供ですね。普段は、マジメでしっかり者だけれど、2人になると熱い人に豹変するかもしれません。
クセは強くなりますが、真っ向から受け止めてくれると、最高に喜びます。
タイプ1ソーシャル
「完璧を求めて改革をしたい」エネルギーを組織やコミュニティーにぶつけるようになります。そして、メンバーの報告連絡相談から運営までのことからなんでもあるべき姿にしようとします。
いいリーダーになるのですが、緩い組織だと対立することもしばしば。自分に合ったコミュニティーが見つかると活躍できるタイプです。
【最後】タイプ1がハッピーになるため
最後にタイプ1がハッピーになるための指南書をまとめました。これまでのエニアグラム講座やエニアグラムの個別セッションを通じて感じたことを自分の言葉で書いてみました。
1.欠乏欲求を満たす
- もし現状に不満があり、何らかを変えていきたいのなら、妥協しないこと
- 怒りやエネルギーは内側でため込まず、人に伝わるように言語化する
タイプ1が最もストレスを抱えている状態は、1.他人を批判して、2.自分をも批判を批判して、3.そのストレスを自分の中にため込んでいるときです
とはいっても、他人はなかなか変わってくれません。そこでイライラしてしまうのですが、そのイライラをため込むと、余計ストレスが溜まります。
その原因は、「こうあるべき」という思い込みからくるのですが、その「こうあるべき」という思い込みを徹底的に理由付けしてみてはいかがでしょうか?
言語化することで、自分がどんな怒りに囚われているのかがわかってくるはずです。
余談ですが、私も、「エニアグラムはこうあるべき!」と言ったような囚われを持っています。現在は、自分の考えている理想のエニアグラム像をカタチにしています。
何が言いたいか?といったら、自分が正しいと思ったら、トコトン突き進むぐらいがちょうどよいということ。同時に、身の回りにある「怒り」に振り回されず、「いまここ」に集中してみて下さい。
数年後は、あなたが理想としている未来に近づいているはずです。たとえ完璧じゃなくても・・・
2.成長欲求を満たす
- タイプ7のようにちょっとはリラックスをしてみる
- ほんの1ミリでもいいから変化を楽しめる
心の底からリラックスできて、少しの変化を楽しめた瞬間に幸せを感じられれば、タイプ1は幸福度がグンとあがります。完璧な姿を目指して、ぼやっとした世界を描くいていたころよりも、1ミリの変化をリアルに感じられたときですね。
例えば、私はブログのアクセスが少しでもあがると喜ぶわけです。決して完璧でないクォリティーですが、誰かから必要としてもらえればやっぱり満たされます。
高い理想を掲げつつも、目先の一歩前進を楽しめることですかね。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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木村真基
Kimura Naoki
ウェブデザイナー/エニアグラム講師
プロフィール
「ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム( 9つの性格 )講座」の運営者。性格タイプ判定専門のエニアグラム×16タイプ講師。自身も講師として働きながら、お客様のセミナー集客特化型のホームページを作ることが得意。
本業:ウェブデザイナー(フリーランス)/副業:性格タイプ講師×デザイン講師
エニアグラム/16タイプ/ストレングスファインダーを武器に自分のタイプで生きている人。
・エニアグラム:3w4sp-sx-so&Tritype386
・16の性格:ENTP(討論者)&ILE(発明家)
・ストレングスファインダー:着想、戦略性、学習欲、達成欲、自我
ウェブデザインだけではなく性格もデザインします♪

“エニアグラム-タイプ1:改革をする人とは?”へ2件のコメント
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日本はタイプ1ではなく、タイプ6的だと言われてると思います。
私も日本はタイプ6的な国民性だと考えてますが、どうでしょう?
コメントありがとうございます。
結論からいうと、日本人はタイプ6的だといわれていますね。
仮にタイプ1のような「完璧&高潔」であろうとするのは、そうでなければ「不安」だからです。
そこは文化や教育が影響しているのだと思います。
そして、その不安の理由が「何となく」である以上、タイプ6の価値観だと判断できますね。
逆に、その不安の理由が「何となく」でない場合・・・
・誰からも注目してもらえない→タイプ2、タイプ3
・自分たちの国民性を失う→タイプ4、タイプ8
・未来への希望が見いだせない→タイプ7
とも判断できます。
しかし、現実に「何となく不安」という考え方が成立しているのなら、やっぱりタイプ6と考えるのが妥当かもしれませんね。