エニアグラムのトライタイプの導き出し方

エニアグラムのトライタイプってどう学べばいいの？なんて質問をよくTwitterで頂いております。最近は、Twitterで「スペース」という音だけで通話できる機能があり、そこでよくトライタイプについてお話をさせて頂いています。

それでもやっぱりトライタイプって難しい！と思うんですね。

トライタイプの自認は間違う！

トライタイプを見誤る理由は3つあります。

①自分の憧れ＝自己判定になる

いわゆる「ペルソナ」の影響を大きく受けます。

私がトライタイプを知ったのは、2019年の11月でした。エニアグラムのリアル講座を開催した時に、トライタイプの概念をお客様に教えてもらいました。その時はタイプ135と答えました。

• タイプ１：当時は会社員で上司から求められたことを完ぺきにこなそうとしていた
• タイプ５：エニアグラムのサブタイプについて誰よりも勉強をしていた

で、この３つを組み合わせて、自分のタイプを導き出しました。

この時点でなんか怪しいと感じました。

②トライタイプを相対的に見れていない

「相対的」というのは、他の人と比べて自身のタイプを判定する行為です。

例えば、あなたが、タイプ４と自己判定をしたら、同じタイプ４の人に会って話を聴くのが早いです。エニアグラムの場合、性格タイプが9つしかないため、比較的簡単にできるでしょう。

しかし、トライタイプはアーキタイプ（原型）でも27タイプあります。
順番まで取り入れると81タイプが存在します。

同じタイプの人に出会うのが難しいのです。

幸いにも、私の場合、周りにエンジニア友達がいました。明らかにトライタイプ135に該当する人たちが複数人思い浮かびました。自分はその人達とは似ていないため、トライタイプ135はありえないという結論に至りました。

③トライタイプの「情報」が少ない

トライタイプを学ぶソースは以下のサイトしかありません。

https://www.katherinefauvre.com/tritype

ネックは英語…違います。情報量の少なさです。本サイトからPDF資料を購入したのですが、タイプの詳細についてはあまり詳しく書かれていませんでした。

キャサリンさんのYoutube動画もすべて視聴しましたが、各タイプについて詳しく説明されているわけではありません。

と10分1000円占いのノリです。

うーん…。

と、こんな感じでトライタイプの自己判定をすると必ず最初は間違えます。

因みに、私自身…351→371→387→385と随分と間違った判定をして1年後にトライタイプが386だと自己判定ができました。自分が最後にタイプ６を持っていたのは意外でした…。

トライタイプの導き出し方

では、今度はどうやってトライタイプを導き出すのか？その方法についてお伝えします。なお、当セッションに参加をすることを推奨しているわけではなく、あくまで自己診断ができる状態を目指しています。

①エニアグラムの基礎を習得する

まずはエニアグラムの基礎をマスターしてください。ここでいうエニアグラムの基礎とは、ガッツセンター・ハートセンター・ヘッドセンターの概念です。

• 現在－過去－未来の違い
• 自我、関心、安心の定義
• 怒り、恥、恐怖の意味

についての解像度の高さがトライタイプを導き出すヒントになります。トライタイプに特化した教材は少ないですが、トライタイプは既存のエニアグラムの概念の応用に過ぎません。

エニアグラムの基礎（ガッツ・ハート・ヘッド）の違いや使い分けで理解していれば、自分のタイプの仮説は立てられるようになります。

但し、これは仮説…検証はまた別になります。

②検証→他の人を観察して相対的に導き出す

常に他の人を観察する癖をつけてください。ここでいう観察とは、実際に人と会って、対話を繰り返して、相手と自分を比較検証する活動です。

エニアグラムのタイプ判定で欠かせないのは「検証」です。
検証が９割と言ってもよいでしょう。

タイプ４／タイプ５と自己判定をした人は特にです。

• エニアグラムについて理解を深めている時点で、自分らしさに関心が向きタイプ４と判定する
• エニアグラムについて調べているうちに、色々と考え込んでしまうためタイプ５と判定する

…これはエニアグラム初学者がハマるワナです。なぜなら、自分だけしか見れていない！ためです。逆に、普段から色々な人に出会って、人間観察が半ば週間になっている人は、自分のタイプを導き出しやすいでしょう。

③自身のライフスタイルにコミットする

どういうことか？そのままです。

トライタイプは、あなたが止まっているときではなく、動いているときにいつの間にか発動しています。

エニアグラム（9タイプ）＝内省的な状態でわかる

トライタイプは自己探求や自己理解を目指したツールではありません。エニアグラム協会のエニアグラムワークショップに参加をすると、ひたすら自分と向き合うことを推奨されます。ひとりの時間を設けて内省的になり、エニアグラムの教科書と自分に向き合っている状態が望ましいと教えられます。

この時間を止まっているときと考えてよいでしょう。

トライタイプは動的＝活動的なときに現れる

あなたが動いているときに強く現れます。他者やグループと関わりながら、ガッツ・ハート・ヘッドをぐるぐると回しているときです。

• ガッツ：他者との関りを通して怒りやストレスを感じて、対処しているとき
• ハート：グループの中で自分はどんな存在でありたいかが明確になったとき
• ヘッド：将来に不安に備えて何らかの戦略や対処について検討しているとき

等など、目の前の出来事に集中しているときにトライタイプは発動します。その瞬間は意識的というより無意識だし、止まっているときに気づくことはできないです。

9タイプが停車中の車だとしたら、トライタイプは運転中の車の様子だと考えてみてください。ハンドルを握って、運転しないと、実際にその車がどのように動くかはわからないのです。

人生にコミットするからわかる5つのこと

トライタイプは、エニアグラムをコーチングの仕様にしたものです。また、タイプそのものを判定することではなく、トライタイプを通じて以下の５つを知ることができます。

エニアグラムを援用しているため、似ている部分はありますが、個人の行動や自己成長を前提にしているエニアグラム理論であることはご理解ください。

あとがき

無料判定はエンタメ目的

まずはじめてに誤っておきます

2022年になってTwitterのスペースやリアルでお会いした方に対してトライタイプを判定するサービスを無料で行っていますが、基本テキトーにやっています。

無料＋簡易診断は、楽しければいい！という考えで進めています。少なくとも、ガッツセンター、ハートセンター、ヘッドセンターの理解をしていない方に対してトライタイプの判定を真剣に行うことはありません。

自分の基礎タイプを導き出せていなければトライタイプを判定自認は誤認に終わると思います。もちろん、中には自認でもピッタリと当てはまっている方もいます。

この点は勘弁願います。

勿論、エニアグラムセッション参加者様に対しては真剣です。

セッション参加者に対してはガチです

以下の事を理解してもらったうえでトライタイプの判定に臨んでいます。

1. ガッツ・ハート・ヘッドの違いを理解してもらう
2. 基本タイプを決める（根源的恐れをもとに）
3. 他のタイプの可能性をすべて潰す
4. サブタイプ（ウィング・生得本能）を決める

１～４までを２～３時間かけて行い、そのうえでトライタイプの判定をしております。もちろん、判定をして終わるだけではなく、そこから何度も検証を重ねます。

例えば、お客様のトライタイプが458だとしたら、必ず逆の485の可能性はないか？についても検証もします。そのうえで、他のパターンについてもお伝えして、どれがいちばんフィットするのかを一緒に探していきます。

エニアグラムの基礎を抑えたうえで、30～90分の時間を使ってトライタイプを探すワークが始まります。

トライタイプを知るためのおすすめ本

エニアグラム基礎編を理解していれば、トライタイプの考察は十分かと思います。

 

トライタイプに限っては、特別難しい専門書を読む必要もないです。（そもそもない）

既存のエニアグラムの知識や言葉の意味に対しての解像度を高めて、日々の行動に落とし込むことを習慣化するほうが早いし、また自分らしく生きる日々を送ることができるでしょう。