【ラルクネタ】Dive to Blueは自殺の歌じゃないよ。歌詞の意味は?
タイトルの通りです。ラルクアンシェルのDive to Blueの歌詞の意味を解釈&解説してみました。ラルクファンの中には、「自殺」を意味する歌詞と解釈している方がいるようですが、ちょっと疑問。
今回はそんなわけで、ラルクアンシェルのDive to Blueを自分なりに訳してみました。
確かに、プロモーションビデオでは、主人公の男性がビルから飛び降りているシーンがありますね。また、CDのジャケットもビルから飛び降りています。
ですが、歌詞そのものには飛び降り自殺を暗示するようなフレーズは全くなく、むしろ、前向きなメッセージがたくさんあります。
以下、Wikipediaをそのまま引用
また、ミュージック・ビデオの内容には男性が飛び降り自殺を図る描写があり、このような内容から、インターネット上などでは歌詞自体も自殺を題材としたものではないかと解釈をするファンなども見られる。なお、シングル発売当初の雑誌に掲載されたhydeへのインタビュー記事では、歌詞には前向きな意味を込めて作詞したことが語られており、自殺を題材とした歌詞ではない事が伺える。
「ほんとかよ!?」と思うかもしれませんよね。
では、本題に入ります。
歌詞を引用しながら、ひとつひとつの意味を解説していきます。
前半では、Dive to Blueの歌詞の意味を解説することに徹して、後半からエニアグラムにはいります。
Dive to Blueの意味
まずはじめに断言しておきます。
Dive to Blueの詩の意味は、「飛び降り自殺」でも、「命を絶つこと」でも、「実際に空や海に飛び込む」ことでもありません。
では、いきます。
羽搏くのさすぐに!誰か囁いた
膝下の境界線。飛んでしまおうよ。
このフレーズを聴くと、まるでビルの屋上で囁く悪魔のように聞こえますね。
実は、ここにHydeマジックが隠れています。
では、次のフレーズを聴いてみましょう。
背中合わせの自由。
錆びた鎖に最初からつながれてなんてなかったんだね。
ラルクさんの好きな「自由」が出てきましたね。
気になるのが、「背中合わせの自由」というフレーズです。
このフレーズを聴いても、生きるも死ぬも背中合わせの自由だと解釈できますね。ちょうどこの歌がヒットしたのは、90年代後半です。エヴァの人気キャラクター渚カヲルくんの、
生と死は等価値なんだ。僕にとってはね。
にインスパイアされたのかもしれませんね。。
もちろん、繰り返しですが、Dive to blueは、自ら命を絶つ歌でもなければ、死生観の詩でもありません。
気になるのが、その次の詩です。
錆びた鎖に最初からつながっていなかったんだね。
錆びた鎖が、Dive to Blueのキーワードです。
ラルクアンシェルは、結構「自由」をキーワードにした曲を作っていることはご存知かと思います。Dive to Blueもそのひとつです。そして、各曲の中で登場する「自由」には、それぞれ固有の意味があります。
錆びた鎖(古い思い込み)に、最初からつながれていなかったんだね
(そんなものははじめから存在しなかった)
と解釈もできます。
極論をいうと、こうなります。
因みに、「錆びた」は、過去の経験によって作り出されたもの、いう解釈もできます。
子供の頃を思い出してみてください。夢がいっぱいつまっていたと思います。ところが、大人になり、現実をたくさん知り、気づけば自分にたくさんの制限を課しています。
「私には才能がない」
「お金も時間もない」
「もういい年だし」
もちろん、これはあなたの中では正しいのです。なぜなら、あなたが作り出したものだから。
さて、いかがでしょうか?
このフレーズの意味に気づくと、冒頭の歌詞の意味がもっと簡単に理解できるようになります。
- 羽ばたくのさすぐに!=新しい一歩を踏み出す
- 誰か囁いた=もうひとりの自分の声
- 膝下の境界線=自ら課していた制限
- 飛んでしまおうよ=そんなものは取っ払おう
Dive to Blueの意味は、
「自分らしく生きたい」
「本当にやりたいことにチャレンジしたい」
「自己実現したい」
と心の中では思いながらも、「どうせ無理だ。」と自分に言い訳をしている方に対して、その無理という考えはあなたの中の勝手な思い込みなのです。
Dive to Blueは、
独りよがりな思い込みを手放して、
自分の可能性を信じなよ!
というメッセージなのです。
では、次のフレーズに行きます。
胸に胸に空をつめて
青色の深くに沈みたい
どこまでも果て無く
夜空をまとい
新しい世界を探そう
ここは歌詞のキーワードを拾っていきましょう
- 胸=心の中
- 空=無限の可能性
- 青色の深くに沈みたい=保証はないけれど身をゆだねたい
- どこまでも果て無く=制限することなく前に進みたい
- 夜空をまとい=恐怖やリスクを負ってでも
- 新しい世界を探そう=あなたが描いている未来
Dive to BlueのBlueは、「空」を指していますが、Diveと聞けば、飛び込むだから「海じゃないの?」と考えている方もいるかと思います。
DIVEの意味をネット辞書で調べてみました。すると、
(頭を先に水中に)飛び込む、(水中に)もぐる、潜水する、もぐる、もぐり込む、(…に)手を突っ込む、没頭する、打ち込む、急降下する
本来の、「潜る」以外にも、没頭する、打ち込む、急降下するという意味がありますね。また、Diveには、AからBへの一瞬の変化とBを深めていくようなニュアンスもあります。
例
Sayaka dived into Entrance Exam Study for Keio University
さやかちゃんは、大学入試の勉強に打ち込むようになった
話を戻します。
次の歌詞をご覧ください。
Dive to Blueの主人公は、何らかの可能性に目覚めて新しい一歩を踏み出すわけですが、同時に不安もあるわけです。それでも決心は揺らいでいません。それを表しているのが、次の歌詞ですね。
逢いたくて逢えなくて
揺れ惑うけれど、
目覚めた翼は消せない
「逢いたくて逢えなくて」は、その人の内面ですね。「揺れ惑う」は、葛藤や不安を表していますね。
理想の自分に近づきたいけれど、それは困難である。それに伴い「不安」や「葛藤」が付きまとう
目覚めた翼は、「決心」を表しています。
ここで一章は終わります。
もう「自殺の歌なんかじゃない」と気づいていただけたかと思います。
では、次です。
何が正しいのか?答えなんてないさ。
枝分かれした道。神のみぞ知る
意味
↓
人生に答えなんてものはないよね。
選択肢はたくさん存在するけれど、神様以外誰も知らないよ。
ここはシンプルですね。
止められないスピード加速するほど。
鼓動は高く高く高鳴り覚えていくよ。
一度決心したら、もう戻れません。
心がそう叫んでいるからです。
ところが、この状態でもそんな感覚になっても、時間がたてば元の自分に戻ってしまいます。
Hydeさんもこのことはよく知っています。
そこで、次の詩です。
何もかもが落ちてくけれど、
キミだけは大人にならないで。
あなたの周りにもドリームキラーのような人たちはたくさんいます。何かを決心しても、結局、周りの人たちから流されて、元にもどってしまうわけです。
それが、いわゆる「大人」なのでしょう。
だから、Hydeさんは、
キミだけは大人にならないで
と言っています。
周りに流されないでね!って意味ですかね。
次の詩がけっこう挑発的ですね。
自分らしさを追い求めたり、本当にやりたいことをする場合、必ずどこかでこれまでの自分を捨てたり、別れを告げる必要があります。
懐かしい光に導かれて、あなたは優しく手を振る
見慣れた未来にも別れを告げて、壊れた幻想を描こう
- 懐かしい光に導かれて=子供の頃に描いていた自分
- あなたは優しく手を振る=純粋なときを思い出した
- 見慣れた未来=予測ができる面白みのない未来
- 壊れかけた幻想=自己抑制してきた部分
ですかね。
そして、トドメ
定められた運命を切り裂いて空へと抜け出そう
となります。
Dive to Blueの意味
シンプルに考えると、全てはあなたの解釈次第ですよ!って意味にもなります。
こんなお話はご存知でしょうか?
- コップの中に水が半分は言っています。さて、あなたは、「もう半分しかない」と思うでしょうか?それとも、「まだ半分もある」と思うでしょうか?
- ある南の島へ行ったら、誰も靴を履いていなかった。「この島では靴は売れない」と判断するか、「今靴を売れば、一人勝ちできる」と判断するか?
同じように、今ある現実を「自由、自由じゃない」と決めるのは、私たちの勝手に解釈にすぎません。
それ自体が錆びた鎖であり、はじめから存在していないのです。
では、なぜ私たちは自らに鎖をかけるのかというと、鎖があったほうが楽で心地よいからです。逆に、自由になるって物凄く怖いから。
元ネタ:自由からの逃走-エーリッヒフロム
エーリッヒフロムの自由からの逃走という本をご存知でしょうか?
ある意味、Dive to Blueは、この「自由からの逃走」に対してのアンチテーゼ的な曲だとも言えます。
人間は、自由を求めながらも、心の底では自由に恐怖を抱いている。なぜなら、自由になればなるほど、耐え難い「孤独感」や「無力感」に直面するからです。例えば、あなたは親や先生、上司から、「私は何も支持をしないから好きにやりなさい。但し、責任はすべて自分で取りなさい」と言われたら、とてつもなく不安になると思います。本書は、ナチに追われてアメリカに帰化した著者自身の「時代の狂気に対する叫び」と内面で感じた「自己矛盾」について語っている。
本当に、この先がどうなるかわからない空に向かってダイブするようなものです。ビルの上からジャンプすれば、床にたたきつけられることくらいは想像できますが、空にダイブをするって本当にどうなるか想像がつきません。宇宙の果てに行くかもしれませんからね。
「自分が信じた道を進む」とは、何の保証もない世界に身をゆだねるのと同じでものすごく怖いわけです。
まさに、何もかもが落ちていくような気分です。
ですから、Hyde氏は、歌詞の中で自由のすばらしさを表現しつつも、私たちが自由になるには、不安や葛藤と戦うための覚悟が必要だと伝えたかったのかもしれませんね。
以上が、Dive to Blueの意味でした。
いかがでしたでしょうか?
ラルクアンシェルの歌詞には、たくさんの比喩用言が使われていて、いっかい聴いただけだと歌詞の意味や世界観は理解できないかと思いますが、しっかりと聴くと、一貫したメッセージが隠されています。
私も、高校生の頃からラルクアンシェルの曲を聴いて、歌詞の世界観には物凄く惹かれましたね。はじめはノリがいいだけで聴いていましたが、大学に入り哲学や心理学の文献を読むようになり、だんだんと歌詞の意味が分かるようになってきました。
物凄く奥が深いですよ。
今度一緒にお話をしましょう。
エニアグラムの考察
さて、Dive to Blueの歌詞の意味をお伝えしたところで、エニアグラム講座に入ります。
エニアグラムに興味がない人は豪快に読み飛ばしてください。
なぜこの記事をエニアグラムのサイトで書こうと思ったかというと、エニアグラムで取り上げている囚われの概念を理解するにぴったりだからです。
囚われとは?
各タイプが固有で持っている考え方の癖や認知の方法です。エニアグラムでは、9つの性格タイプの人が固有の囚われをもっています。そして、この「囚われ」は、あなたの性格タイプを決定するものであり、Dive to Blueで解説をした「錆びた鎖」に近いです。
タイプ1-間違えるのは良くない
タイプ2-自分のニーズがあってはいけない
タイプ3-自分なりの気持ちやアイデンティがあっては、よくない
タイプ4-上手く生きられたり、幸せすぎるのは良くない
タイプ5-世界の中で心地よすぎるのは良くない
タイプ6-自分自身を信頼するのは良くない
タイプ7-どんなことでも人に頼るのは良くない
タイプ8-弱みがあったり、人を信頼するのは良くない
タイプ9-自己主張するのは良くない
エニアグラムでは、誰もがもっているこの錆びた鎖(囚われ)に気づき、自分に向き合うことで、あなたの膝下にある境界線が何かを知る機会になります。
もちろん、何が正しいなんて答えはありません。それこそ神様にしかわかりませんから。見慣れた未来でも、その未来に向かってコツコツと歩んでいる方にDive to Blueをさせるわけにはいきませんからね。
そうですね。この辺で
エニアグラムについては、こちらの記事で解説をしております。
今からラルクアンシェルのライブでも見に行かない?
木の上からDIVEして。
9つの性格タイプ一覧
サブタイプ一覧
有料タイプ診断
LINE公式アカウント
木村真基
Kimura Naoki
ウェブデザイナー/エニアグラム講師
プロフィール
「ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム( 9つの性格 )講座」の運営者。性格タイプ判定専門のエニアグラム×16タイプ講師。自身も講師として働きながら、お客様のセミナー集客特化型のホームページを作ることが得意。
本業:ウェブデザイナー(フリーランス)/副業:性格タイプ講師×デザイン講師
エニアグラム/16タイプ/ストレングスファインダーを武器に自分のタイプで生きている人。
・エニアグラム:3w4sp-sx-so&Tritype386
・16の性格:ENTP(討論者)&ILE(発明家)
・ストレングスファインダー:着想、戦略性、学習欲、達成欲、自我
ウェブデザインだけではなく性格もデザインします♪

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