性格界隈でプチバズした野球の星野君

ある野球の話が性格界隈で話題になりました。

こちらの話ですね。

引用します。

監督のバントの指示に反してヒットを打った少年が、翌日怒られ、試合に出られなくなった話です。「結果を出したのに、なぜ?」と多くの人が疑問を抱きました。

元ネタはこちらの記事みたいです。

この記事が、いわゆる性格界隈でプチバズしていました。

そんなこんなで、前々から思っていたストーリーを描くことにしました。

この物語はフィクションです。

2人の星野君:性格界隈向けに改編

この記事では、野球の星野君と性格界隈の星野君と2人の星野君が登場します。

性格界隈の星野君は、このようにまとめました。

繰り返しになりますが、この話はフィクションであり、実際の人物や団体は一切関係ありません

認定資格者の星野君の葛藤

星野くんも、最初はそのルールを忠実に守っていました。マニュアル通りの説明、決められた枠組み内での対話、協会が推奨する「正しい」アプローチを実践していました。

協会が定めるルールは絶対であり、もはや鉄の掟です。

  • タイプを断定しない
  • 独自理論を展開しない
  • クライアントの内省を促すにとどめる

しかし、セッションの現場では、その理論は通用しませんでした。クライアントの多くはこう訴えてきました。

  • どのタイプを見てもピンと来ないんです」
  • 他の方からもセッションを受けましたが、何も変わりませんでした
  • 調べれば調べるほど、本当の自分が見えないんです

スマホをタップすれば、情報があふれる時代です。
表面的な説明だけでは、もう心に届きません。

クライアントのニーズは、自己理解を促してくれる専門家ではありません。
自分の複雑な感情や思考に対して、的確な理論や言葉でコミットしてくれる人です。

そんな日々が続く中で、星野くんはこう思うようになりました。

「既存の理論だけでは、この人の悩みに届かない。もっと自分の言葉で、『説明できなかったもの』に名前を与えてあげたい」

性格界隈の星野君の気持ちは、打てそうな球が飛んで来たら、反射的にバットを振ってしまった野球の星野君の気持ちと一緒です。

性格検査はガイドラインに沿って進めるんじゃない!
現場で進めていくんだ!
と踊る大捜査線節です。

野球少年と同じ「選択の瞬間」

ここで星野くんは、野球少年の星野君とと同じ選択の瞬間を迎えました。

監督(協会)の指示に従うか、目の前の状況(クライアントの悩み)に対して、自分の考えを貫くか!

野球少年は、バントではなくヒットを選びました。
星野くんは、マニュアルではなく、自分の言葉を選びました。

そして、星野くんは、協会のルールを越えて、独自の解釈や理論を展開し始めました。

  • あなたは『感情が外に、思考が内に向いている』状態かもしれませんね
  • 直観が過剰に出すぎて、現実との接点が薄れているように見えます
  • これは『シャドウの影響』と捉えることもできますよ

星野君の独自説は、協会が推奨しているガイドラインから逸脱しているものです。もちろん、星野君自身もそのことは理解していますし、クライアントも理解しています。

でも驚くべきことに、クライアントの反応は一変しました。

頭一つ抜けた星野君

そんな星野君のセッションですが、クライアントから絶大な支持を得ることができました。

  • 初めて、自分のことを言い当てられた気がします!
  • この言葉で、ようやく前に進める気がしました
  • 今まで受けた診断の中で、一番腑に落ちました

野球少年の星野君が、その瞬間の判断でバットを振り結果を生んだように、性格検査の星野くんの「型破り」な独自説も確実に結果を生んでいました。

やがて、星野君のセッションは、SNSで話題になり、口コミで拡散しました。
フォロワーも急増し、「この人に見てもらいたい」という声が続出しました。

それもそのはず!

決められた型を決められた型どおりに使える人は認定ユーザーの数ほどいます。
でも、「相談者のあり方」を選んだのは、星野君だけでした。

この瞬間、星野君の「相談者のあり方」は「決められた型」にマウントをとることができたのです。

結果…資格はく奪

ガイドライン違反により、認定資格をはく奪します」と無情な通告。

協会は、星野君がマウントをとったからはく奪をしたのではなく、契約に基づいて適切に対処したいだけです。

結果として、星野くんは、その認定資格を失うことになりました。
その後、星野君がどうなったかは誰にもわかりません。

なお、野球少年の星野君は、以降は試合に選抜メンバーとして出られなくなりました。
その後、別のチームに移籍したかどうかはわかりません。

二人とも、結果を出したにも関わらず、チームプレーを怠ったが故に、チーム内で不遇を受ける…という結果になりました。

なお、Xでは、野球少年の星野君を擁護する声が多くて、筆者もびっくりしています。

本当の性格とは?

この話がX(旧Twitter)で拡散されたのは、きっと「これは自分ならどうするだろう?」と問われているように感じた人が多かったからだと思います。

私たちは日常で、似たような選択を迫られています。

  • 会社のルールに従うか、お客様のニーズに応えるか?
  • 教科書通りの答えを言うか、自分の体験から話すか?
  • 周囲に合わせるか、自分の信念を貫くか?

そのとき、あなたはどちらを選んでいるでしょうか?このように究極的な選択に迫られたときに、私の本当の性格が出てくるのです。

決して、TかFか、JかPか、NeかSiか──などの単純な記号で分類できるものではありません。指標は指標で、あくまで自分という人間がどちらにベストフィットするかを見出すものです。理論があって自分があるのではなく、自分があって理論があります。

星野くんたちが教えてくれること

野球の星野くんと、性格診断の星野くん。

二人の選択は、私たちに根源的な問いを投げかけています。

あなたは何を大切にして生きているのでしょうか? どんな価値観で日々の判断を下しているのでしょうか? 本当に守りたいものは何なのでしょうか?

性格診断の星野くんは資格を失いましたが、自分の信念は守りました。組織から離れましたが、人々との繋がりは深まりました。「正しさ」を手放しましたが、「正直さ」を手に入れました。

これは正解のない選択です。星野くんが正しいとも、協会が間違っているとも言えません。ただ、それぞれが自分なりの「正しさ」を選んだに過ぎません。

重要なのは、その選択の背景にある価値観なのです。

話を戻しますね。(少しそれました!)

もし、あなたが星野くんだったら?

最後に、あなたにお聞きしたいことがあります。

もし、あなたが野球の星野くんだったら
── もし、あなたが性格診断の星野くんだったら──

  • 規則を守って安全な道を歩みますか?
  • それとも信念に従ってリスクを取りますか?
  • 周囲の期待に応えますか?
  • それとも自分の可能性を追求しますか?

実際に、これまで類似のケースでは、どのように行動選択をしてきたでしょうか

その選択にこそ、タイプ論を超えた「あなたらしさ」が、にじみ出ているはずです。

明日の朝、コーヒーを飲みながら、ふと思い出してください。今日一日、あなたはどんな選択をするのでしょうか。その選択が積み重なって、あなたという人間が形作られていくのです。

性格診断の結果に一喜一憂するよりも、日々の選択に意識を向ける方が、よほど自分らしい生き方に近づけるのではないでしょうか。

あとがき×補足

なお、筆者は完全なる星野君タイプですが、今回は監督側の考えを支持しました。(後述します)

但し、野球というゲームとして働く以上、組織の仕組みを使わせてもらう以上、私たちは、そのガイドラインを重視する必要があります。

類似のケースを2つ出します

ラーメン花月八王子店

現在は、八王子を拠点に活動をしています。ラーメン大好きです。時々、ラーメン花月に行きます。もし、ラーメン花月で八王子ラーメンが売られていれば、自分は頼みます。しかし、ラーメン花月で八王子ラーメンが売られることはないでしょう。もし、店長の判断で勝手にやったら、本社からお叱りを受けて、そのメニューは、即刻廃止されるでしょう。

「そんなに自分たちの売りたいものを売りたいなら、自分で開業すれば!」と言われてお陀仏です。

もちろん、中には「現場の意見を聞かない本社は頭が固いな!そんなんじゃ革新的になれないだろう!」といったENTPやINTP的な意見もあるかと思います。

この考えは、間違いではないです。

しかし、その場合でも、現場の店長が本社を説得させる必要があります。

もちろん、一筋縄ではいきませんが、本当に良い案で、粘り強く継続をすれば、いつかはカタチになるかもしれません。自分の意見を受け入れてくれない人を笑評するか、自らアイディアを実現するかで、その人の資質が問われますね。

この考えを、今回の星野君に当てはめるなら、星野君は、監督や教会を説得するべきです。

例えば、野球の星野君であれば…「僕はとっさの判断をしますが、それ以上に貢献する自信はあります。だから、一定の裁量をください。監督の指示を断る自由をください。もし、それが厳しいようならチームを去ります」と。

そんな事できるはずはないだろ!と思うかもしれませんが、大谷選手を思い出してください。

大谷翔平選手の場合

大谷翔平選手は、日本ハムの入団を決めた際は、栗山監督が率いる日本ハムが大谷選手の理想像を実現させるための計画を作ってくれたから…という有名な話がありますね。

もしも、栗山監督が、現場で「チームのために、投手か打者に専念しろ!チームのために犠牲になれ!」と方針を変えてきたら、約束を破ったことになります。どんな状態でも、契約は絶対だし、チームのために契約内容を変更するなら、球団や監督側が選手に積極的に働きかける必要があります。

そこら辺の詳細は、こちらの記事「大谷翔平がマイナー契約しか結べなくなった背景(2017年)」を参考にしてください。

大谷選手ですら、当初はメジャーで二刀流を実現するため、様々な困難に直面していたのは、本当に想像に尽きませんね。

話を戻すと、星野君が、その場で判断をしていい自由を手に入れるためには、その団体と事前に話し合いや契約や交渉を重ねる必要があります。

自分は星野君タイプ

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