INFPのペルソナ(仮面)とシャドウ(影)|8つの心理機能から本質を検証
「自分らしさを大切にする優しい理想家」というペルソナ(仮面)の奥で、地に足がつかない現実に怯え、論理の世界から逃げていませんか?INFPの自認を8つの心理機能から検証。内省の裏に隠されたシャドウの正体を解説します。
INFPのペルソナ(仮面)を見極める
自分の中に譲れないものがある。細かいことに気づいてしまう。INFPという名前を知って、自分の生きづらさに理由があったと安心した方は多いと思います。
INFPを自認する人の背景には、こうした考えがあります。
- 自分の価値観だけは、手放したくない
- 俗っぽいものに、染まりたくない
- 感受性が豊かな人間でありたい
この考えとINFPの傾向が重なったとき、人はINFPを自認します。あるいは、そうでありたいという願いそのものが、INFPというペルソナを被る原因になります。
あなたはどうでしょうか? もしくは、身近にそういう人はいませんか?
いくつ当てはまりましたか?
INFPは、自分の中にはっきりした感覚があるのに、それが言葉になる前に終わってしまいやすいタイプです。理想も高く、そのぶん現実との差に疲れてしまうこともあります。
ただ、ここまでの内容は、INFJやENFPの方にも当てはまることがあります。
チェックが多かったからといって、すぐにINFPだとは言い切れません。診断のたびに結果が変わるという方なら、なおさらです。
背景にあるコンプレックス
INFPを心の中で自認している人には、こうしたコンプレックスがあります。
- 現実の場面で、結果を出せなかった経験が積み重なっている
- 感じていることを、言葉にできないまま終わらせてきた
- 誰にも理解されなかった時間が、長く続いている
ゆえに、そのコンプレックスを隠すために、INFPを自認する傾向にあります。
別に、あなたの自認が間違っていると言いたいわけではありません。この記事は、自分のタイプを決める、確かめることを目的に書いています。
それゆえ、自分でも気づいていない部分、無料の診断テストでは決して見極められない深層心理や無意識に焦点を当てます。
表面的な特徴に囚われず、なぜそうなるのかという内面から検証していきます。ペルソナを否定しているわけではありません。本当の性格や本心は、そのペルソナを被る理由のほうにあります。
本当に確かめたいなら、もう一段深いところを見ていく必要があります。
それでも心理機能で確かめたい方だけ、どうぞこのまま読み進めてください。
INFPのアーキタイプ
8つの心理機能から見るINFPの原型
4つの心理機能から見たINFP

INFPの表側を作っているのは、Fi・Ne・Si・Teです。
Fi(内向感情)で自分にとって何が大切なのかを感じ取り、Ne(外向直観)を通してまざまな可能性や意味を広げていきます。
この組み合わせがうまく動いているとき、INFPは「まだ形になっていない想いや価値観に意味を与え、自分らしい世界を作る」人として動いています。
この状態は、いわゆるみなさんが知っているINFP像でしょう。
ですが、Si(内向感覚)が十分に育っていないと、自分の経験を落ち着いて振り返り、現実的な足場として積み上げることができなくなります。
その結果、過去の出来事や傷ついた経験を何度も思い返しながら、「本当はこうだったかもしれない」「別の可能性があったかもしれない」と想像を膨らませる日々が続くようになります。
なかなか気持ちを整理できなくなります。
さらに、Te(外向思考)が劣等機能に位置づけられているため、「では何をするのか」「いつまでに決めるのか」「どうすれば形になるのか」という外側の現実に落とし込むことが苦手になります。
自分の気持ちや理想を大切にするあまり、現実的な判断や実行を後回しにしてしまう。

その結果として、頭の中には理想や可能性がたくさんあるのに、現実はなかなか変わらない……という人生のワナにハマっていきます。
この状態を無視するとどうなるか?
この状態を無視すると、どうなるのでしょうか?
シャドウの影響を受けるとき

表に出ている4つの裏側には、もう4つあります。無意識の領域にあるので、動いている感覚すらありません。
ただし、他人から与えられたものではありません。あなた自身が、見たくなくて押し込めてきたものです。
自我が脅かされたとき、この4つが順番に顔を出します。
第5機能:対立者

本来であれば自分の気持ちや信条に従って動けるのに、途端に周りからどう見られているかを気にします。
- あの人はどう思うだろう?
- 変に思われないだろうか?
この声は外から聞こえる気がしますが、違います。
無意識の奥にいる、もう一人の自分の声です。
『本当はこうしたい、でもできない』と内側で抵抗しながら、その場に留まっている状態が長く続いてしまうと、言葉に表せない気づらさを抱えてしまいます。
第6機能:毒親

何を思いついても、真っ先に否定される場面が先に浮かぶようになります。
「何をやっても上手くいかない」と心を閉ざしたときに、その内側の気持ちを他者に投影します。
誰かが思い付きで話すと、「そういうのってやめたほうがいいよ」「たぶん、みんなから受け入れてもらえないよ」と、相手の可能性や価値観に対して冷淡な対応をします。
普段のINFPからは想像できない火力です。
自分がされたくないことを、そのまま人にしています。自分の内側を守るための、防衛のかたちです。
第7機能:欺瞞

目の前で起きていることが、直接入ってこなくなります。
誰かが何かを言った。何かが起きた。その事実に触れる前に、全部が「自分がどう感じたか」に変換されます。
相手が話しているのは相手の話なのに、いつのまにか自分の傷の話になっている。事実を確認すべき場面で、感じ方だけが残っている。
周りからは、こう見えています。
『この人は、自分のことしか考えていない』
ただ、本人に悪気はありません。そうとしか受け取れないのです。現実を直接扱う機能が、INFPにとっては盲点にあたるからです。
そして、ここからが本当の問題です。
その感情のフィルターが、少しずつ薄くなっていきます。
以前なら、同じ出来事にもっと強く反応していたはずです。嬉しかったり、傷ついたり、腹が立ったり。その揺れが、生きている実感でした。
いまは、同じことが起きても、何も起きません。
感じているつもりでいます。でも、手応えがない。フィルターは残っているのに、そこを通る色がどんどん薄くなっていく。
最後には、フィルターだけが残ります。
第8機能:悪魔

もう、感じることができません。
そしてこのときになって初めて、感情ではなく筋道で考えることを求められます。
好き嫌いではなく、正しいかどうかで。感覚ではなく、理屈で。
INFPにとって、これは恐怖です。感じることだけを頼りに生きてきたので、そこを外されると何も残りません。
ただ、いまはもう感じられないので、考えるしかありません。
だから、考えます。
朝起きて、やるべきことを確認する。手順通りに進める。必要なやり取りをして、一日を終える。全部、正しく処理できます。
それなのに、何のためにやっているのかが分かりません。
意味を感じないまま、意味のある行動だけを繰り返しています。
感情がないまま思考だけが動いている状態は、本人にとっては無だと思います。楽でも苦でもない。ただ、何もない。
鏡を見ても、そこにいるのが自分だという気がしません。
亡霊のように、日々が過ぎていきます。
かつて、誰よりも強く感じていた人が、何ひとつ感じないまま、正確に生きている。
そして、いちばん嫌な現実が起きる
自分の気持ちが、分からなくなります。
何が好きで、何が嫌なのか。あれほどはっきりしていたはずのものが、自分でもわからなくなります。
自分の気持ちだけを頼りにこれまで生きてきたのに、そんな自分すら否定せざるを得ない気持ちになります。

入口は、「周りにどう思われるだろう」という小さなためらいから始まり、気づけば無気力状態です。
かつての初々しかった自分を思い出しながらも、「もう、あのころには戻れない…」「どうしてこうなっちゃんたんだろう?」を内側で繰り返すようになります。
そこに笑顔はありません。
自分を助けてくれなかった人、そして助けられなかった自分を申し訳なく思いながら、内心では恨んでいます。
INFPの資質を活かすには?
表の4機能が、普段のあなたを支えている自我だとすれば、裏の4機能は、その自我を守るために無意識へ追いやった部分です。
だからこそ、シャドウは苦しさとして現れます。
うまく進めない。人と噛み合わない。感情が扱えない。同じところで何度もつまずく。
けれど、それは単なる欠点ではありません。
シャドウは、あなたの中にいる、まだ動かしきれていないもうひとりの自分です。
抑え込んできたからこそ、歪んだ形で現れる。でもその奥には、本来あなたを助けるはずだった力が眠っています。
INFPにとって、この4つは本来こういう役割を持っています。
- 対立者は、助言者になる|自分の気持ちと周囲の要求のバランスがとれるようになる
- 毒親は、才能になる|無数の気持ちの中から、何を大切にしたいかを見極める
- 欺瞞は、友人になる|自分の気持ちをハッキリと伝えられるようになる
- 悪魔は、守護神になる|ゆらゆらと揺れ動く感情を縁の下で支えてくれる
追い出そうとするほど、歪んだ形で出てきます。受け入れたとき、初めて味方に変わります。
つまり、
あなたの資質を止めているのもシャドウなら、その資質をもっと活かせるようにする鍵も、またシャドウです。

INFP専用のセッションを用意しました
この記事で書いたことを、あなた自身に当てはめていくオンラインセッションです。
意識の4つと、無意識の4つ。この8つを通して、あなたの心の動き方を目に見える形にします。
どこで止まって、どこで焦って、どこで人にきつく当たるのか。それが言葉になると、自分で自分を見られるようになります。
そして8つが分かると、相手の8つも見えてきます。他者診断と、関係の設計はその先です。

タイプ判定から8機能・関係設計まで。
4つの心理機能|タイプを決める
8つの心理機能|タイプを活かす
他者診断・関係設計まで扱う






