タイプ4の空想が現実逃避に変わるとき|内側から戻ってこられるか?
ここからは、少し耳が痛い話をします。
まったく同じ材料と、まったく同じ心の動きが、健全度が下がると別の使われ方をします。
創造性と現実逃避は、じつは同じ回路です。違うのは、出口があるかどうかだけです。
理想の自分は、絶対に失敗しない
健全度が下がると、意識の大半が理想の自分に占領されます。
いつか本領を発揮する自分。環境さえ整えば実力を出せる自分。本当の自分。
この自分は、失敗しません。当然です。まだ何もしていないので。
そして、この無敵の自分を眺めている時間は、けっこう気持ちがいい。ここが罠です。
現実が、全部「仮のもの」に見えてくる
理想が育つほど、現実の自分の評価は下がります。
いまの仕事は自分らしくない。いまの実力はこんなものではない。いまの人間関係は本質的ではない。
こうして、目の前にあるものが全部「本番までのつなぎ」に格下げされます。つなぎには、本気を出せません。
本気を出さないので、結果も出ません。結果が出ないので「やはりここは自分の場所ではない」と確認されます。見事な循環です。
ひよ子くん うわ、逃げ場がないループだ…
フクロウくん 本人はループと思っておらん。全部、環境のせいに見えるのじゃ
最終的に、こうなります。本調子になったら書く。気分が乗ったら始める。本当の自分が見つかったら本気を出す。
そして時間だけが流れ、10年後に残るのは、作られなかった作品と、その間に何かを作り続けた人たちへの妬みです。
分かれ目は、戻ってこられるかどうか
はっきりさせておきます。
問題なのは、空想そのものではありません。
内側へ入る力は、タイプ4の資質そのものです。奪われたら、それこそ何も生み出せなくなります。
分かれ目は、たった一つ。
内側へ入ったあと、現実へ戻ってこられるかどうか。
戻ってくれば創造性、戻ってこなければ現実逃避。同じ行為が、出口の有無だけで正反対の意味になります。
戻ってくるために、待つのをやめる
タイプ4が止まるポイントは、だいたい決まっています。
一つめは、コンディションが整うのを待つこと。インスピレーションを待つ、気分が乗るのを待つ。実際は、手を動かしはじめてから感情がついてくることのほうが多い。順番が逆なのです。
二つめは、素材のグレードを問うこと。いま感じているのが、みじめさでも焦りでも平凡な退屈でも構いません。特別なのは感情ではなく、それを形にしたという事実のほうです。
三つめは、探し続けること。本当の自分は、探して見つかるものではなく、何かを表現したあとに残りかすとして立ち上がってくるものです。10回書けば10回とも似た癖が出ます。それが、あなたの独自性です。
自分探しの最短ルートは、自分を出すこと。探すのをやめた人から順に見つかるという、少し意地の悪い仕組みになっています。
内側の世界に入ることがタイプ4の感性なら、そこで見つけたものに形を与えることがタイプ4の創造性です。
入るところまでは、あなたはとっくにできています。あとは、持って帰るだけです。
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