エニアグラム-タイプ7+ソーシャル「犠牲者」とは?
どうも。エニアグラム研究家の木村です。
現在、Complete Enneagram-27 paths to Greater Self-Knowledgeを読んでいます。英語と格闘しています。
この記事では、タイプ7のソーシャル「理想主義の犠牲者」について解説をしていきます。
日々更新をしています。
タイプ7のセクシャル「犠牲者」とは?
Complete Enneagram-27 paths to Greater Self-Knowledgeによると、
タイプ7のソーシャルは、”Sacrifice”=犠牲者と呼ばれています。
以下、本文を引用します。
As the center type, Social Sevens go against gluttony through conscientious efforts to be of service to others. Conscious of wanting to avoid exploiting others, they have a need to be good and pure and to sacrifice their own needs in supporting the needs of others.
本来のタイプ7に反した側面を持ちます。タイプ7ソーシャルは誰かの役立つことを第一に考えて、自分の欲求を抑える傾向があります。自己満足のために他人に迷惑をかけたくないと考えており、純粋で思いやりのある人になり、時には誰かを支えるために自己を犠牲にすることもあります。
Complete Enneagram-27 paths to Greater Self-Knowledge
本来のタイプ7は、自由と刺激を求めて、刹那的な楽しみを追求するタイプとして知られています。しかし、その中でもタイプ7のソーシャルは、仲間やコミュニティの幸福を最優先に考え、自分自身の欲求や楽しみを後回しにしがちです。
- 人の役に立つこと
- 誰かの助けになること
を重視し、それを人生の軸とします。
自己保存のタイプ7は、自分のネットワークを強固にすることで、自己満足を追求します。また、セクシャルタイプ7は、自らの快楽を求めて、周りを気にせずに走り続けます。両者に共通しているのは、周囲のことよりも自分が「楽しい」と感じられる瞬間を優先することです。
自由と役割の葛藤
タイプ7ソーシャルの最大の葛藤は、「自由」と「役割」の間に生まれます。
- 自由を求める心:本来のタイプ7の特性として、人生を楽しみたい、さまざまな経験をしたいという強い衝動があります。旅行や新しいことに挑戦することでワクワクを感じる自分がいる。例えば、突然バックパックを背負って海外に行きたくなる衝動や、新しい趣味にどんどん挑戦したくなる気持ちが強いです。
- 抑圧する心:しかし、その一方で「自分の行動が周りに迷惑をかけるのではないか」「誰かのために尽くさないといけない」という思いが強く、純粋に楽しむことを制限してしまう。例えば、友人や家族の都合を優先し、自分が行きたかった場所ややりたかったことを諦めてしまうことが多いです。
タイプ7は、内に「満たされたい」「自由になりたい」という強い願望を秘めながらも、自分の社会的役割に従って生きようとします。
NHKの朝ドラのヒロインは7so女性の代弁者
朝ドラのヒロインたちは、時代や環境に抑圧されながらも、自分の信じるべき道へ向かって生きる道を模索してきました。自己犠牲と自分の幸せの間で揺れ動き、彼女たちの人生は、まさに「個人の自由と社会的圧力の戦い」でした。
その結末は私たちにとっても大きな示唆を与えるでしょう。
1.『あさが来た』白岡あさ(波瑠)
- 抑圧の要素:武家の娘として厳格な家庭で育ち、女性は家を守るべきという価値観の中で生きてきた。
- 楽観的な性格:幼い頃から活発で好奇心旺盛。商家に嫁ぎながらも、積極的にビジネスの世界に関わる。
- 自由を選んだ道:女性が実業家として活躍することが珍しかった時代に、銀行や学校を設立し、自分の理想を実現。
2.『カーネーション』小原糸子(尾野真千子)
- 抑圧の要素:大正時代の家庭で、女性は家業を継ぐことなく結婚するのが当然とされていた。
- 楽観的な性格:ミシンに興味を持ち、男社会の中で独自の感性を磨く。
- 自由を選んだ道:戦争や時代の変化を乗り越えながら、女性ファッション業界で成功を収める。
3.『スカーレット』川原喜美子(戸田恵梨香)
- 抑圧の要素:戦後の厳しい家庭環境の中で、女性が芸術を生業とすることは難しかった。
- 楽観的な性格:幼い頃から陶芸に興味を持ち、壁にぶつかりながらも明るく前に進む。
- 自由を選んだ道:陶芸家として独り立ちし、女性が活躍できる新たな道を切り開く。
このように朝ドラのヒロインは、周囲の期待や価値観に縛られながらも、最後は自分の信じる道を選び自由を得るという共通点を持っています。人生単位でみれば、最後は自身の切望とする生き方を手に入れてきましたが、その間に数年、数十年の人生を犠牲にしてきた過去もあります。
他のタイプとの比較
しばし、タイプ7ソーシャルは、最もタイプ7ぽくないタイプ7と言われています。生得本能の中ではカウンタータイプに入る部類です。
そんなわけで、まずはヘッドセンター内でタイプ7を見ていきましょう
タイプ5、タイプ6、タイプ7の違い
エニアグラムのタイプ7、タイプ6、タイプ5で迷っている人は、社会における自由の求め方の違いを意識すると、自分の本質が見えてきます。
- タイプ6:集団のルールに適応することで安心感を得ます。みんなと同じ方向を向き、自分がグループを積極的にリードしていくことで内側の不安を和らげ、間接的な自由と生きやすさを感じます。
- タイプ5:グループの中で独立したポジションを作ることで、自由を得ます。知識や専門性を深めることを目的で、起業をするかもしれません。裁量こそが最大の自由なのです
- タイプ7:みんなが楽しければ、自分も楽しいと考えます。だからこそ、タイプ7は、個人の快楽だけを追求せずに、みんなが楽しめる世界を作ろうと努力するのです。グループの自由→己の自由につながるのです
このようにヘッドセンターのソーシャルグループの中では最もおとなしい部類かもしれません。ですが、本体はタイプ7です。決して周りに合わせて大人しくしているわけではありません。
他のタイプとの比較
ソーシャルタイプ7は、他人からよく思われたい欲求が強く、しばし禁欲的になる傾向があります。よって、ソーシャルタイプ7は、他のタイプと誤認されやすいのです。
They have a passion for being seen as good for the sacrifice of their own desires. They express an ascetic ideal and make a virtue of getting by on little. They express idealism and enthusiasm as a way of making themselves feel active and valued in the world.
誰かのために犠牲を伴う行為をすることで、人から「良い人」と思われることに情熱を捧げます。しばし、タイプ7ソーシャルは、禁欲的な理想を示して、強欲さを抑えようとします。自分が信じる本当の理想や情熱を表現しながら、周りの人たちから評価を得ようとしております。
Complete Enneagram-27 paths to Greater Self-Knowledge
タイプ1・タイプ2・タイプ3・タイプ9との比較をしていきます。
- タイプ1(改革する人):自分の中の倫理観や正義に従い、理想を追求するために抑圧的になります。外的評価よりも、自らの信念に従っています。タイプ7は正しいより楽しいを選んでいます。また、アホの教育はしません。
- タイプ2(助ける人):人の役に立つことで自己価値を見出し、献身的になりますが、根底には愛されたいという欲求があります。タイプ7は愛されたい…わけではありません。そのほうが楽なんです
- タイプ3(達成する人):社会的成功や成果を重視し、目標達成のために自己を抑えることがあります。禁欲的であることも、成功の手段の一つにすぎません。
- タイプ9(平和を求める人):衝突を避け、周囲と調和するために自分を抑えることが多いですが、明確な「他人からよく思われたい」意識は少なめです。面倒だから合わせているだけです
対して、タイプ7ソーシャルは「みんなが自由でいることで自分も自由を感じる」という考えを持ち、周りに受け入れられるために、あえて自分の欲求を抑えているだけなのです。
タイプ7ソーシャルの人生戦略
そんな抑圧キャラのタイプ7ソーシャルですが、他者の自由に対しては寛容です(但し、健全度が高ければ)
タイプ7ソーシャルは、グループの空気を読み、場を楽しませる事が得意です。友人や知人が多く、人間関係の輪が広がりやすく、みんなが自由でいられる環境を作ることに長けています。
1.自己啓発系の講師×コーチに多い
意外かもしれませんが、タイプ7ソーシャルに適した職業は自己啓発の先生やパーソナルコーチ…他、オンラインサロンのリーダー×主催者です。
いきなりですが、自己啓発セミナーに行ったことってありますか?陽キャの講師が登壇して、自身の成功体験や幸せに生きる方法について熱弁している姿を見たことがありますか?
自己啓発セミナーの講師は不思議な生き物です。
なぜなら…本当に成功したければ、自分の夢を叶えたければ、理想の人生を生きたければ、自分の成功、夢、理想にリソースを費やしたほうがはるかに効率的なのです。
舞台の上でうぇーい!をやっている暇はないのです。
何気に、自己啓発セミナーを主催の講師×主催者側は…
- 自分が何をやりたいか?
- 将来どうなりたいか?
- 何が理想の人生か?
なんてことはわかっていません。あえて言うなら、グループやコミュニティを作って、みんなと空間や価値観を共有させてうぇーい!と叫んでいる瞬間こそが最高に楽しいのです。
2.社会的大義と本音
タイプ7ソーシャルは、仲間と一緒に楽しみたいことが本来の目的で、独りでは幸せと自由を満喫できない矛盾を抱えています。そのため、タイプ7ソーシャルは、大きな社会的大義を掲げ、みんなを巻き込むことで、自身の目的を達成しようとします。
例えば、『ワンピース』の主人公・モンキー・D・ルフィは、「海賊王に俺はなる!」と主張しました。
でも、ルフィの行動を見ていると、別に海賊王になることが目的ではなく…仲間と冒険、戦闘後の宴、刹那刹那の寄り道…を楽しんでいます。
しかし、一緒に冒険しよう!と誘っても誰もついてきてくれません。これではルフィは自身の夢を叶えることができません。だからこそ、「海賊王に、俺はなる」とスローガンを発して、仲間を集める必要があったのでした。
一方で、『こち亀』の両津勘吉や『ドラゴンボール』の孫悟空のように、単独で自由に動き回るタイプではないのです。
3.段々とエスカレートする
タイプ7ソーシャルは、仲間とともに楽しみを共有し、グループの一員としての役割を大切にする優しさと責任感を持っています。これまで話したように、仲間全員が楽しめる環境を大切にします。
一方で、もっと、もっと、もっと…と、タイプ7本来の衝動がエスカレートします。少しでも温度感が下がれば、「みんな、本当に楽しめているのか?」と疑問を抱き、その行動はドンドンとエスカレートしてきます。
健全度が下がると、自らのエネルギーやリソースを様々なところに拡散させてしまい、ドンドンと予定を入れてしまい、スケジュールがパンパンになります。
特に、グループが安定期に入ったころに、タイプ7の衝動性は顕著です。みんなでもっと楽しみたい、みんなでもっと自由を謳歌したい…自分が満たされていないからみんなも満たされていないはずだ!という考えるようになり、グループをカオスな方向にもっていく危険性をはらんでいます。
そんなこんなでグループに対して理想や幸せを求めてしまうことで、内側の貪欲を引き出す結果になります。
タイプ7ソーシャルがストレスやプレッシャーに押しつぶされると、次のような特徴が現れます。
- 快楽のために他者を巻き込む
- もともと人を楽しませることが得意なソーシャル・セブンですが、自己の欲求が強くなると、無理に他人を誘い込んで楽しみを共感させようとします。
- 例えば、自分がやりたいことに友人を巻き込んだものの、相手の意向を無視してしまうことがあります。
- 注意散漫になり、集中力を失う
- やるべきことがあるのに、新しい楽しみを優先してしまう。
- 計画を立てたはずなのに、気分次第で予定を変えてしまい、周囲を振り回すことも。
- 行き当たりばったりの行動が目立つ
- その場のノリで決めた行動が裏目に出る。
- 何かを成し遂げる前に飽きてしまい、中途半端に投げ出してしまうことがある。
このように、ソーシャル・セブンは本来の社交的な魅力が裏目に出ることがあります。周囲を楽しませる力を持つがゆえに、自分自身の満足を追求しすぎると、結果的に仲間を疲れさせてしまうのです。
タイプ7ソーシャルの成長の道
タイプ7ソーシャルは、仲間とともに楽しみを共有し、グループを盛り上げることに長けています。しかし、あなたが本当に求める自由とは何でしょうか?
グループの幸せ≒個人の幸せ?
しばしば、タイプ7ソーシャルは自分の気持ちをグループに反映させることで安心を得ようとします。みんなが楽しくしていれば、自分も自由になれるはずだと…しかし、これは「他者の課題」に介入している状態でもあります。
アドラー心理学の「課題の分離」の観点から考えると、他者がどう感じるかはその人の課題であり、あなたの課題ではありません。
あなたが本当に求める自由は、他者を満足させることではなく、あなた自身がどう生きるかにかかっているのです。
グループの期待に応えようとする態度は素晴らしいものですが、それがあなたの本心とズレているなら、次第に違和感や不満が募るでしょう。「みんなが楽しいと自分も楽しい」と考えつつも、それは自身の内側の空虚感をグループに反映しているに過ぎません。
自分の幸せを見つけるために
- 他者の評価から離れる
- 「みんなが楽しめば、自分も楽しい」という考えを手放す。
- 他人が楽しんでいるかどうかではなく、自分が心から楽しいと感じることを優先する。
- ひとりの時間を意識的に持つ
- グループでの時間と同じくらい、自分だけの時間を大切にする。
- 一人で過ごすことが苦手でも、意図的に内省する時間を取る。
- 責任感を持ちすぎない
- すべてを背負わなくても大丈夫。他者の楽しみは他者の責任。
- グループの調和に貢献することと、自分の自由を犠牲にすることは違う。
まとめ:自由とは、自分の人生を選ぶこと
タイプ7ソーシャルは仲間とともにいることで充実感を得ますが、それだけでは本当の自由や幸せを得ることはできません。時には孤独になりつつも、自分自身の幸せとは何かを問い直すことで、初めて自分らしい自由を手に入れることができます。
あなたが本当に楽しめることは何なのか。それを考え、行動に移すことこそ、タイプ7ソーシャルがより満たされた人生を生きるための鍵なのです。
ちゃんちゃん♪
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LINE公式アカウント
木村真基
Kimura Naoki
ウェブデザイナー/エニアグラム講師
プロフィール
「ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム( 9つの性格 )講座」の運営者。本業はホームページ制作。ホームページの効果を実証するために、ひよこ君とフクロウ君のエニアグラム講座を始めたところ、そのまんまお仕事になった。
・エニアグラム:3w4sp-sx-so&Tritype386
・16の性格:ENTP(討論者)&ILE(発明家)
・ストレングスファインダー:着想、戦略性、学習欲、達成欲、自我
などの性格類型を活用して、自分らしく生きる方法を提唱中。
