「成功したい」の奥にあるもの。言葉の背景からエニアグラムのタイプを見極める
どうも。エニアグラム診断士の木村です。
私は会社員時代、ビジネス系のセミナーによく参加していました。独立してからは、地元の創業塾に3か月通い、異業種交流会には4年ほど通いました。
起業塾には入ったことがありませんが、こうした場所には共通点があります。
必ずと言っていいほど、「成功」という言葉が飛び交うのです。
- 「成功したいんです」
- 「成功している人から学びたい」
- 「成功するために、ここに来ました」
交流会そのものは、私にとって学びの多い場所でした。ただ、この「成功」という言葉を聞くたびに、ずっと気になっていたことがあります。
その成功の奥に、何があるのか? ということです。
「成功」は答えではなく、入り口
成功を求めること自体は、どのタイプにもあり得ます。
でも、エニアグラムの視点で見ると、成功は答えではありません。入り口です。
大事なのは、その先にある問いです。
成功して、何者になりたいのか?
成功して、何を実現したいのか?
この問いへの答えには、各タイプ固有の動機がはっきりと表れます。
つまり、「成功」という言葉の背景を確かめるだけで、相手のエニアグラムのタイプがかなりの精度で見えてくるのです。
固有の答えを持つ6つのタイプ
タイプ1、タイプ2、タイプ4、タイプ5、タイプ7、タイプ8には、成功の先に必ず固有の答えがあります。
タイプ1は、「正しいこと」を実現したい人です。業界の間違ったやり方を正したい、誰に見られても恥ずかしくない仕事をしたい。成功は、正しさの証明です。
タイプ2は、「誰かの役に立つこと」を実現したい人です。お客さんや家族に「あなたのおかげ」と言われたい。成功は、必要とされている実感です。
タイプ4は、「自分にしかできないこと」を実現したい人です。自分だけの世界観を形にして、世に出したい。ありふれた成功には、むしろ興味がありません。
タイプ5は、「自分の世界を守ること」を実現したい人です。誰にも干渉されず、好きな研究や仕事を続けられる環境がほしい。成功は、自立のための資源です。
タイプ7は、「自由」を実現したい人です。好きな場所で、好きな人と、好きなことをして生きたい。成功は、選択肢を増やすためのチケットです。
タイプ8は、「主導権」を実現したい人です。誰にも指図されず、仲間や家族を自分の力で守りたい。成功は、自分の人生を握るための力です。
このタイプの人たちに「成功して何がしたいんですか?」と聞くと、少し考えたあとに、その人らしい具体的な答えが返ってきます。
背景が見えにくい3つのタイプ
一方で、「成功」という言葉の背景が見えにくいタイプがいます。
タイプ3、タイプ6、タイプ9です。
タイプ3は、成功そのものが目的です。
「成功して何者になりたいですか?」と聞くと、答えが「成功者に」とループしてしまう。成功して認められること自体が、自分の価値の証明だからです。しかも、何を成功とみなすかは、周りの評価に合わせて変わっていきます。
タイプ6の成功の背景にあるのは、「みんなから置いていかれたくない」という恐怖です。
周りが起業し始めた。同期が副業で稼ぎ始めた。だから自分も、取り残されないように成功しなければいけない。成功への意欲に見えて、その正体は不安の裏返しです。
タイプ9は、なんとなくその空気感が好きです。
前向きな人たちが集まる場所の和やかさ、仲間がいる安心感。成功を目指しているというより、成功を語り合う場にいることが心地いいのです。
だから、もし相手の「成功」の背景がどうしても見えてこないなら、だいたいこの3つのタイプのどれかだと思ってください。
ただし、大半の人は答えられない
ここで一つ、大きな例外があります。
実は、この質問に自分の言葉で答えられる人は、ほとんどいません。
タイプ1でもタイプ8でも、答えは心の奥に確かにあるのに、言葉になっていない。だから「成功って、なんですかね……」と黙り込んでしまう。
面白いのは、こうした場所に集まる人の多くが、他人にはとても鋭い質問をすることです。
- 「あなたのビジョンは何ですか?」
- 「なぜその事業をやるんですか?」
- 「その『なぜ』を、もう一段掘り下げてみましょう」
人には掘り下げるように質問をするのに、自分の「成功」が何なのかは、一度も掘り下げたことがない。
タイプ3の私が言うのもなんですが、なかなか皮肉な光景です。
「成功」の背景を確かめることが、相手を知る近道
次に誰かの口から「成功」という言葉を聞いたら、少しだけ立ち止まってみてください。
そして、こう聞いてみてください。
- 「成功したら、何者になりたいですか?」
- 「成功したら、何を実現したいですか?」
すぐに具体的な答えが返ってくるなら、その答えの中にその人のタイプが隠れています。
答えが見えにくいなら、タイプ3、タイプ6、タイプ9の可能性を考えてみてください。
そして、答えられずに黙り込んでしまったら、それは相手を責めるタイミングではありません。
一緒にその人の言葉を探してあげるタイミングです。
もちろん、その質問は、あなた自身にも向けてみてください。
あなたにとっての「成功」の奥には、何がありますか?
起業塾を選ぶなら、「成功」を自分の言葉で語れる人から
この問いは、ビジネスの学び場を選ぶときにもそのまま使えます。
起業塾やビジネス講座に入会を決める前に、ぜひ講師にこう聞いてみてください。
「あなたにとっての成功とは、何ですか?」
返ってくる答えが「年商○億」「自由な時間」「豊かな人生」のような、どこかで聞いたことのある言葉だけなら、少し立ち止まったほうがいいかもしれません。
その人は、自分の成功の背景を言葉にできていないということだからです。
自分の成功を言葉にできない人が教えられるのは、中身のない「成功の型」だけです。
その型をなぞっているうちに、あなたはいつの間にか、他人の成功を自分の成功だと思い込んで走らされることになります。
逆に、自分が成功して何者になりたいのか、何を実現したいのかを、その人にしか言えない言葉で語れる講師なら。
あなたの「成功」の背景も、一緒に掘り下げてくれるはずです。
エニアグラムを教える人こそ、言葉を使い分けられなければならない
これは、エニアグラムの講座を選ぶときにも同じことが言えます。
むしろ、もっと厳しく見たほうがいい。
エニアグラムの講座や案内文で、よく見かける言葉があります。
- 「自己理解が深まります」
- 「本当の自分を知ることができます」
起業塾の「成功」と同じで、とても便利な言葉です。そして、便利な言葉ほど中身が空っぽになりやすいのです。
エニアグラムは、同じ言葉の奥にある、まったく違う動機を見分けるための学問です。
同じ「自分を知りたい」という一言でも、その背景には9通りの世界があります。
- タイプ3なら、評価を外したときに何が残るのかを知りたい。
- タイプ6なら、何を信じて動けばいいのかを知りたい。
- タイプ9なら、自分が本当は何を望んでいるのかを知りたい。
それを教える人が、「自己理解」という言葉ひとつで済ませていたらどうでしょうか?
受講生は、9つのタイプを9つのラベルとして覚えるだけで終わってしまいます。
エニアグラムを教えるなら、普通の人の9倍ぐらい言葉を使い分けられないと厳しい。
私はそう思っています。
私が「自己理解」という言葉をほとんど使わない理由
実は、私は「自己理解」という言葉をほとんど使いません。
私のエニアグラムのセッションの案内文でも、この言葉が出てくるのはたった2回です。

しかも、どちらも「自己理解から」という形でしか使っていません。
- 「自己理解から、対人戦略へ」
- 「自己理解から、頼られる参謀へ」
自己理解はゴールではなく、出発点にすぎないからです。
そして、それ以外の場面では、状況に合わせた別の言い方ができるからです。
- 自分のタイプが決まると、他者との違いが見え始める。
- 人の特徴を読み、どう関わればいいかを考えられるようになる。
- その先で、人から頼られる存在になっていく。
「自己理解」とひと言でまとめれば楽です。
でもそれでは、読んだ人にとって何がどう変わるのかが伝わりません。
「自己理解」を安易に使う講師がいたら
だから、もし「自己理解」を連発するエニアグラム講師に出会ったら、その言葉の意味を徹底的に詰めてみてください。
- 「自己理解すると、具体的に何がわかるんですか?」
- 「わかったら、仕事や人間関係で何が変わるんですか?」
- 「私のタイプの場合、どんな自分を知ることになるんですか?」
返ってくる答えが「本当の自分に出会えます」「ありのままの自分を受け入れられます」のような、ふわっとした言葉の繰り返しなら、少し立ち止まったほうがいいかもしれません。
その講師は、9つの世界を言い分けられていない可能性が高いからです。
逆に、あなたの状況に合わせた、その人にしか言えない言葉で答えが返ってくるなら。
その講座は、本当にあなたに合っているのかもしれません。
質問ひとつで、それがわかります。
正直に言うと、私自身、AIを使って記事を書くようになってから、こだわっていることがあります。
それは、AIには書けないエッセンスを、記事の中にどれだけ入れられるかです。
「自己理解」のような便利な言葉で文章を整えることなら、AIは人間よりずっと上手です。
でも、交流会で4年間聞き続けてきた「成功したい」という声の温度や、セッションで答えに詰まったときの沈黙の手触りは、AIには書けません。
その人にしか語れない言葉を持っているかどうか。
起業塾でも、エニアグラムの講座でも、そこが教わる相手を選ぶいちばんの基準になるはずです。
免責
といっても、当サイトでも「AI」を使って記事を書いているのため、ところどころ「自己理解」という言葉が散らかっています。
場合によっては「真の自己理解」という痛い言葉も…そういう言葉はドンドンと消してきます。しばしお待ちください。
10月のエニアイベント

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「このタイプっぽい」「いや、やっぱ違うかも」くらいが、いちばん楽しい時間です。
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タイプ論は運命(さだめ)です。
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