エニアグラム:逆ウィングとは?

エニアグラムの「ウィング」の記事を読んでくださりありがとうございます。
エニアグラムを学ぶうえで、「ウィング」、つまり基本タイプの隣にあるタイプが副次的な性質として働くという考え方は、もはやエニアグラマーにとってデファクトスタンダードになりつつあります。

要するに、3w4、9w1、5w6って表記が当たり前になっている人向けって事ね。

そうじゃ。本記事では、サブタイプの登竜門である「ウィング」の先を行くぞい!
トライタイプや生得本能はいったん忘れてください。
本テーマは「ウィング」です。もっと言うと、「選ばなかった方のウィング」、いわゆる逆ウィングの存在です。ウィングの基本的な概要は豪快にかっ飛ばして、逆ウィングの「可能性」についてマジメに考察していきます。
なお、本記事の元ネタは米国エニアグラム協会のウィングの解説です。
ウィングの前提

本記事では、ドンリチャードリソとラスハドソンの議論を手がかりにしながら、この「逆ウィング」が私たちの内面でどのように機能し、成長とどう関わるのかを3つのポイントから見ていきます。
読まなきゃラスハドソンです。

僕みたいにタイプが決まっていない人にとってはどーでもいいよね…

逆に、ウィングまで決まっている人には大切なんじゃい!黙っとれ
厳密には、誰もが「両方のウィング」を持っている
リソとハドソンの議論の中で特に興味深いのは、「厳密に言えば、すべての人は2つのウィングを持っている」という見解です。
基本タイプの両隣にあるタイプは、どちらもその人の内面で何らかの形で機能しているからです。人は9つのタイプすべての可能性を内包している以上、隣接するタイプの性質が完全に死んでいるわけではありません。

実際に、お客様の中にも8w9ゴリゴリの人もいますが、8w9が確定したら、まるで安心しきって、8w7むき出す人もいます。(なぜか、ウィングが決まると逆ウィングが出てきます…永遠の謎)
はい…6w5、4w5、3w4、1w9の皆様…いかがでしょうか?
ただし、これは「両ウィング理論」…つまり両方のウィングが常に均等に働くという考えと同義ではありません。(500回言いました)
むしろ、隣接タイプの性質が「背景として生きている」という意味合いです。
言い換えるなら、逆ウィングは「存在しない」のではなく、「隠れている」だけなのです。
なぜ「片方のウィングしかない」と錯覚するのか?
では、なぜ多くの人は「自分には片方のウィングしかない」と感じるのでしょうか?
リソとハドソンの観察によれば、確かに両方のウィングが比較的均等に現れる人もいますが、大多数の場合、どちらか一方のウィングが圧倒的に優位になる…という見解でした。
Observation of people leads us to conclude that while the two-wing theory applies to some individuals, most people have a dominant wing. In the vast majority of people, while the so-called second wing always remains operative to some degree, the dominant wing is far more important.
(大意:両方のウィングが比較的均等に現れる人もいますが、大多数の場合、どちらか一方のウィングが圧倒的に優位になる)
出典:https://www.enneagraminstitute.com/how-the-enneagram-system-works/
著書では、その一例として、2w1と1w2が明らかに異なることを指摘しています。

要は、右利きか左利きかの問いだよね?

そうじゃ…ウィングとは、エニアグラムのタイプにおける「利き手」じゃ。
そして、ウィング3が強く働く人であっても、ウィング1が完全にゼロになるわけではありません。ただし、その存在感は優位ウィングに比べてはるかに小さいのです。
メインのウィングが表舞台で主役を務めるなら、逆ウィングは舞台袖で静かに構える名脇役です。
主役の光が強すぎて、脇役の表情が見えにくくなっている。
そんな実態と言えるでしょう。
逆ウィングの可能性
さて、ここからが本題です。
逆ウィングの可能性も検証してみませんか?
リソとハドソンは、ワークショップやトレーニングの現場で、興味深い報告を数多く受けていると述べています。
それは、人生の後半に差し掛かった人の多くが、これまで気づかなかった「第2ウィング」、すなわち逆ウィングの発達を自覚し始めるというものです。心理や精神的な探求を深めてきた人々の中にも、その証拠が見られるとのことです。
人生の後半で開花する?
しかし、彼ら自身もこの点で明確な結論を下していません。
これは本当に第2ウィング(逆ウィング)そのものの発達なのか?
それとも9つのタイプすべてのポジティブな可能性が成熟とともに開花している過程の一環なのか?
彼らは、この問いを今後の研究課題として残したのです。(正確には参加者がクソメンドイから、ウィングに囚われずに9タイプに取りくめ!とぶった切った感じです)
それでも、リソとハドソンは、長年のワークショップやトレーニングの現場で、次のような興味深い報告を受けてきたと述べています。
“many people in the latter half of their lives have reported the development of their so-called ‘second wing.’ And in individuals who have been pursuing psychological and/or spiritual work, we have seen evidence that this is true.”
(大意:人生の後半の多くの人々が、いわゆる「第2ウィング」の発達を報告している。心理や精神的な探求を続けてきた人々の中にも、これが真実である証拠を見てきた。)
出典:https://www.enneagraminstitute.com/how-the-enneagram-system-works/
よって、ウィングにもひとつの思考の余地があります。
- もし優位ウィングだけで人生を終えるのであれば、なぜ多くの人は後半生で逆ウィングを必要とするのでしょうか?
- もし逆ウィングが単なる「残りの可能性」でしかないのなら、なぜそれは人生の中盤以降、まるで補完的な知恵として目覚めるのでしょうか?
彼らが「検証を続ける必要がある」と開いたこの問いこそが、私たちに逆ウィングの重要性を示唆しています。

たぶん…これだけどさ…リソ漏らすも逃げたよね?

そこら辺は大人の都合じゃ
逆ウィング=補償
メインのウィングだけでは対処しきれなくなった人生の課題に対して、逆ウィングは新たな視点や対応のスタイルを差し出すのかもしれません。
ここに「補償」の動きが見えてきます。
人生の後半で活きる
長年、優位な翼に委ねてきた対処法では覆せない状況に直面したとき、人は無意識のうちに、もう片方の翼、すなわち逆ウィングに頼るようになります。
それは不足を埋める後付けではなく、人格全体のバランスを取り戻すための自然な補償機能と言えるでしょう。

リソとハドソンが優位ウィングを重視する結論を出しながらも、人生後半における第2ウィングの現れを観察事実として受け止めたことは、まさにこの補償のプロセスを示唆しています。
逆の可能性も考えてみよう
片方の翼だけで飛び続けてきた人が、いつしかもう片方の翼の必要性を自覚する。それは欠落への埋め合わせではなく、より完全な飛行を目指す自己調整なのです。
両者を統合すれば、逆ウィングは単なる背景ではなく、優位ウィングを補い、修正し、成熟した人格を成立させる「補償的な主体性」として理解できるのではないでしょうか?
【まとめ】
ここまで読んで、ひとつだけ断っておきたいことがあります。
この「逆ウィング」の法則は、万人に当てはまるわけではありません。
お客様の中にも、ご自身のウィングが気になる人も多数いるのでしょうが、ハッキリ言ってウィングの影響をほとんど受けていない人もいます。
両隣のタイプが色濃く出ず、基本タイプがそのまま主役として貫かれている
8w7?8w9?…結論|8w8→タイプ8
言ってみれば、あなたがタイプ8なら、8w9でも8w7でもない。8w8です。ただのタイプ8です。
そういう人にとって、ウィングの議論は「蛇足」です。エニアグラムの基本タイプの理論だけで、十分すぎるほど自分が説明できます。ベストフィットしているのに、右翼左翼に動く必要はないです。
ウィングで迷わないでください。エニアグラムはあなたと相性がいいんです。素直にその枠組みに身を委ねて、喜んでください。Can you celebrate? Yes
ウィングの影響が強い人へ
私もです。
メインのウィングが強く働き、それによって自分の輪郭が作られている人。そして、もう片方の翼に、わけのわからない羨望や違和感を抱いてしまう人。
あなたが、この記事の読者です。
だから検証してみてください。自分の中に眠る「逆ウィング」を。そうすれば、あなたの基本タイプが持つ「根源的恐れ」だけでは説明しきれない、もう一つの「根源的恐れ」が言語化できるかもしれません。
基本タイプの恐れとは別の、より深い場所でうごめく、もう一つの「もし××だったらどうしよう」が。
それを知ることで、タイプの解像度ははるかに深まります。でも同時に、これまで「自分はこういう人間だ」と安心してきた枠組みの外に、自分の顔がもう一つ落ちていることにも気づくでしょう。

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