IP気質(受容適応型)|流れに乗っていると言い張る人たち
ソシオニクスの気質のうち、非合理の内向型4タイプが「IP気質(受容適応型)」に分類されます。整理したのはヴィクトル・グレンコ。各クアドラから1タイプずつ、計4タイプが入ります。
そして申し上げておきます。この気質は、自認者がいちばん多い。
つまり、いちばん間違われている気質でもあります。今日はまず、あなたを疑うところから始めます。
該当する4タイプ
IEI(INFp) SEI(ISFp) ILI(INTp) SLI(ISTp)
夢想家、和ませ役、批評家、職人。この4人が同じ棚に入っています。
なぜ、流れに逆らわないのか
IPは非合理の内向型で、同時に全員が動的です。
動的で非合理ということは、世界を「絶えず、少しずつ変わり続けるもの」として捉え、しかもその変化を心地よいものとして受け取っているということです。
放っておいても状況は動く。ならば、逆らう必要がない。
これがこの気質の基本姿勢です。原典の言葉では受容適応型。来たものを受け取り、それに合わせる。
エネルギーは低い水準のまま、長時間維持されます。動きは柔らかく、急ぎません。そして、じっとしていることに何の苦痛もありません。
内向なので、人との関係は相手が始めるものだと考えています。自分から声をかけるという発想が、そもそも選択肢に出てきません。
判定条件(ここで大半が落ちます)
さて、本題です。
「マイペース」「流れに乗る」「無理をしない」。この気質を自認する人は、だいたいこの3語で自分を説明します。そして、この3語は誰にでも言えます。判定材料が内面だからです。
ですから、外形の条件を出します。
何もしていない時間に、消耗しない。これが第一条件です。
予定のない休日に、何も達成しないまま夕方を迎えて、あなたは平気でいられますか。焦りも罪悪感も湧かず、ただ時間が過ぎたことを心地よく受け取れますか。
スマホを開かず、二時間座っていられますか。
長い待ち時間に、足を揺らさず、指も動かさず、ただ待てますか。
急かされたときに苛立ちますか。ここは重要です。IPが唯一耐えられないのは、自分のリズムを外から早められることです。
平気でいられないなら、あなたはIPではありません。 ただ疲れているEPです。
疲れたEPと本物のIPは、外から見ると同じソファに座っています。違うのは、そこに焦りがあるかどうかだけです。そして焦りは、本人の記憶には残りません。
だから自己申告では割れません。周りの人に聞いてください。「私、じっとしてるとき、そわそわしてる?」と。
あなたが払っている代償
あなたは、求められていません。
言い方を和らげません。あなたが動くのを待っている人は、この世に一人もいません。あなたが待っているからです。全員が全員、あなたの初動を諦めています。
EJからは、受動的で当てにならず、初動を求めると固まる相手だと見られています。読めないし、返事もしない。
IJからは、当てにならず、自分から動く気がなく、そもそもエネルギーが低すぎると見られています。
厳しいでしょうか。しかし、この評価には根拠があります。あなたは実際、自分からは動いていません。
そして、ここがいちばん残酷な部分です。
「流れに乗る」という言葉には、続きがあります。誰かがその流れを作っている、という前提です。あなたが乗っている流れは、EPかEJが押して作ったものです。
あなたは、その誰かに一度も礼を言っていません。存在にすら気づいていない可能性があります。
あなたが他の気質をどう見ているか
- EP:気持ちよく元気で、予測がつかない分だけ退屈しない相手。しかも、人のエネルギーの上下を当然のこととして受け止めてくれる。あなたが最も楽でいられる相手です。
- EJ:押しつけがましく、執拗。エネルギーの量は認めますが、その大半は無駄に燃やされているのではないかと本気で疑っています。
- IJ:退屈です。安定にこだわりすぎている。同じ内向のはずなのに、なぜか話が合いません。
呼吸が合うのはEPです
ソシオニクスの双対関係は、IPにとっては必ずEPになります。
SEI(ISFp)とILE(ENTp)。IEI(INFp)とSLE(ESTp)。ILI(INTp)とSEE(ESFp)。SLI(ISTp)とIEE(ENFp)。
理屈は単純です。あなたは自分から始められません。EPは始めることしかできません。
そして、EPはあなたの低いエネルギーを責めません。EJのように「なぜ動かないのか」と詰めてくることがない。上がっているときは巻き込み、落ちているときは放っておく。
あなたが急かされずに済む、唯一の外向型です。
あなたのタイプを確定させる
ここまで来て初めて、あなたのタイプが16分の1に絞られます。
まとめ
IPは、受け取る気質です。これは弱さではありません。世の中の大半の人間は、何も起きていない時間に耐えられず、意味のない行動で自分を埋めています。あなたはそれをせずに済みます。
ただし、受け取れるということは、差し出されなければ何も来ないということです。
あなたは、来なかったものを数えたことがありません。声をかけられなかった集まり、誘われなかった旅行、渡されなかった仕事。それは起きなかったので、記憶にも残っていません。
直せません。この気質は、そういう設計です。
ですから対策は書きません。ただ、あなたの人生の静けさのうち何割かは、あなたが選んだものではなく、誰も持ってこなかった結果だという可能性。
そこだけ、覚えて帰ってください。
ここまでお付き合いいただき、
本当にありがとうございます。



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