チャイルドライク|ソシオニクスのロマンススタイル(Ne)
ソシオニクスのロマンススタイルのうち、自我ブロックにNeを持つ4タイプが「チャイルドライク」に分類されます。提唱者はヴィクトル・グレンコ。日本語では子ども役です。
名前の時点で嫌な予感がしている人へ。予感は当たっています。ただし、幼稚だという意味ではありません。あなたが恋愛でどこに立っているか、そのポジションの話です。
該当する4タイプ
アルファクアドラから2つ、デルタクアドラから2つ。この4タイプは、恋愛の場面で同じ動きをします。
面白い話で、口説こうとする人たち
チャイルドライクの正体は、自我ブロックに置かれたNeです。
Neは静的で、非合理で、外向的な要素です。目の前の現実を「止まっていて、退屈なもの」として捉え、そこにあり得たかもしれない別の可能性を探し続けます。
だから、恋愛でこうなります。
二人のあいだにある関係を、止まった状態として見ます。そして、その状態を動かすために何をするか。会話です。面白い話、変な視点、突飛な提案、深い問い。それを次々に投げて、相手の中に「この人といると世界の見え方が変わる」という感覚を起こそうとします。
つまりこの型は、身体でも、押しでも、世話でもなく、会話で口説きます。
そして相手の反応がよければ熱が上がり、反応が鈍ければ静かに冷めます。判定基準はそこだけです。あなたの恋が始まるのも終わるのも、たいてい会話の手応え次第でした。心当たり、ありますよね。
恋愛での振る舞い
惹かれるきっかけは、相手の見た目や雰囲気の心地よさです。ただし、そこに直接的な性的圧が乗っていると引きます。露骨さは、この型にとって色気ではなく圧力です。
そして最大の特徴。この型は、自分の生活の面倒を見るのが不得意です。
Neに注意を全振りしている代償として、Siの領域、つまり自分の体調や暮らしの快適さへの注意が落ちます。食事が雑になり、睡眠が崩れ、部屋が散らかる。本人はそれを大した問題だと思っていません。
だから、そこを気にかけてくれる相手を高く評価します。物理的な世話に限りません。自分が何に困っているかを察してくれること全般です。
ここからが厄介なところです。
不満があっても、この型はしばらく何も言いません。言わずに耐えます。自分でなんとかしようとします。
そして限界を超えたところで、急に不機嫌になります。要求が増え、言い争いになり、相手からすると「昨日まで機嫌がよかったのに」という事態が発生します。
耐えていた期間の説明は、いっさい共有されていません。これがこの型の、いちばんの地雷です。
他の3スタイルが、こう見えている
- ケアリング:心地よく、一緒にいて楽しい相手。押しつけがましくないのに、必要なところに手が届いている。この型が最も安心する相手です。
- チャイルドライク同士:話は無限に盛り上がります。ただし、どちらも生活の面倒を見られません。互いに相手を「手がかかるうえに要求が多い」と感じ、じわじわ疲弊します。楽しさと消耗が同時に進行する関係です。
- アグレッサー:少し怖い。乱暴に見えるか、単にうるさく感じるか、どちらかです。惹かれることはあっても、距離を詰められると身構えます。
- ヴィクティム:混乱します。疑い深く、合図が矛盾していて、何を求めているのか読めない。ロマンチックに始まったのに、途中から相手の苦悩の演目に付き合わされている気分になります。
男女で現れ方が変わる
グレンコは著書『Life Scenarios』で、この型を男女に分けて記述しました。
男性側は、世渡りに疎く、相手の実際的な支えを待つ姿として書かれています。加えて、自分が正当に評価されてこなかったこと、活かされなかった才能、生活の苦手さを、意図せずアピールしてしまう傾向があると書かれています。手厳しい記述です。
女性側は、経験があって面倒見のいい、自分より年上の相手を理想とする姿として書かれています。そういう相手の前では自然と甘えの側に回り、力任せの接し方よりも、会話や雰囲気といった心理的な要素を重んじる、と。
そして原典には、この型の女性がケアリングの男性の誘いに素直に乗る一方で、アグレッサーには惹かれつつも本能的な怖さで踏み込めない、という具体的な記述まであります。
もっとも、これはソ連崩壊前後のロシアで書かれたものです。「年上の頼れる男性」という理想像は、当時の社会状況の産物でもあります。役割の描写は割り引いて読んでください。使えるのは、支えられる側に回りやすいという構造のほうだけです。
双対はケアリング
チャイルドライク(Ne)の双対ペアは、ケアリング(Si)です。
ILEとSEI。LIIとESE。EIIとLSE。IEEとSLI。4組そろいます。
あなたに欠けているのはSi、つまり自分の生活と体を整える機能です。あなたは可能性をいくらでも出せますが、その可能性を実行する体力の管理はできません。
ケアリングは、そこを引き受けたい人たちです。しかも彼らは、世話を受け取ってもらえないと満たされません。あなたは受け取ることに、まったく抵抗がありません。
需要と供給が、気味が悪いほど噛み合っています。
まとめ
チャイルドライクは、面白がらせる型です。会話で関係を動かせることは才能ですが、それしか手がないというのも、また事実です。
そして、あなたは黙って耐えます。耐えたあと、爆発します。相手は毎回、驚きます。
言えばよかったのに、と外野は言うでしょう。でも、あなたは自分の必要を言葉にする訓練を、一度も受けていません。Neはずっと外側の可能性を見ているので、自分の内側の欠乏には気づきにくいのです。
改善策は書きません。ただ、あなたが不機嫌になる少し前に、あなたはもう困っていたということ。その事実だけ、覚えて帰ってください。
そこが分かれば、あなたの恋愛は、少なくとも一回分だけ静かになります。
ここまでお付き合いいただき、
本当にありがとうございます。



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