情熱型(ER)|ソシオニクスのコミュニケーションスタイル
ソシオニクスのコミュニケーションスタイルのうち、外向かつ倫理の4タイプが「情熱型(Passionate)」に分類されます。出典はヴィクトル・グレンコの『Life Scenarios』。記号ではERと表記されます。
該当した人へ。あなたはたぶん、この記事を読む前から自分がここだと分かっていました。それも含めて、この型です。
該当する4タイプ
外向の倫理型、4つです。クアドラはばらばらですが、人への近づき方は同じです。
感情を先に置く人たち
ERという記号は、自我ブロックの配置を表しています。感情の倫理Feが第1機能にあるか、関係の倫理Fiが第2機能にあるか。どちらかなら、あなたは情熱型です。
この配置が外に出ると、こうなります。
自分の好き嫌いに、迷いがありません。そして隠しません。好きなものは好きと言い、嫌なものは顔に出ます。人に対する評価を、その場で言葉と表情に乗せられます。
グレンコはこの姿勢を「能動的に感情を探す」と表現しました。待たないのです。自分から感情を持ち込み、場の温度を上げて、そこで相手の反応を見る。
だから、非公式な場での社交性は4スタイル中で最高になります。初対面の飲み会で15分後に本題の話をしているのは、だいたいこの型です。
近づき方
近づき方は単純です。感情を渡します。
面白がる、驚く、褒める、拗ねる、心配する。感情の交換そのものを差し出して、相手が返してくるかを見ます。返ってくれば距離が縮み、返ってこなければ、あなたは相手を「冷たい人」に分類して離れます。
ここが落とし穴です。
返してこない人は、あなたを嫌っているわけではありません。感情を交換材料として使っていないだけです。そういう配置の人間が、この世の半分を占めています。
あなたは相手の無反応を、拒絶として読みます。相手はただ、処理に時間がかかっているだけです。この誤読で失った縁が、あなたには何本かあるはずです。
恋愛の進み方
グレンコは、この型について踏み込んだことを書いています。
平均より早く結婚する。そして平均より頻繁に別れて、再婚もする。
情熱型は対話を、感情の交換として理解しています。生きた流れの上を航行するようなもの、という言い方までしています。だから熱が高いうちは一気に進み、熱が落ちると同じ速さで撤退します。
意思決定が遅い人たちから見ると、あなたは信じられないスピードで人生の局面を切り替えているように見えます。本人にはそのつもりはありません。ただ、その時々で本気なだけです。
(本気だったのは事実です。続かなかったのも事実です。両方本当なので、そこは矛盾していません。)
噛み合う相手、疲れる相手
グレンコの整理では、情熱型が最も安定するのは冷血型です。
奇妙に思えますが、理屈は通っています。あなたが感情で押しても、冷血型は動じません。押しても効かないので、あなたの熱はそのうち自然に冷めます。その頃には相手のほうが、自分の判断で勝手に態度を変えている。争いが自動的に消える構造です。
対して、同じ情熱型同士は厳しい。
互いに外向の勢いで相手を変えようとして、どちらも譲りません。「分かってもらえない」という感覚が両側で発生し、それを解消しようとして、また感情をぶつけます。溢れた感情は必ずどこかへ出るので、この組はよく揉めます。
実務型との組も、グレンコの評価は低めです。どちらも外向で、どちらも相手に合わせる気がありません。実務型は仕事に逃げ、あなたは関係の話を持ち出す。片方が働き、片方が問い詰める夜が繰り返されます。
誠実型とは、そこそこ噛み合います。ただし折れるのはいつも誠実型の側です。それを優しさだと思って甘えていると、ある日静かに終わります。
ロマンススタイルと組み合わせる
コミュニケーションスタイルは、近づき方の話です。近づいたあとはロマンススタイルが担当します。
情熱型の4タイプは、ロマンススタイルで4つに割れます。
- SEE → アグレッサー(押す)
- EIE → ヴィクティム(待つ)
- ESE → ケアリング(世話を焼く)
- IEE → チャイルドライク(面白がらせる)
同じ「感情で近づく人」でも、近づいたあとの振る舞いは正反対になります。SEEは掌握してから押しますが、EIEは場を温めておいて相手から来るのを待ちます。
近づき方が同じだからといって、その先も同じだと思わないことです。
まとめ
情熱型は、感情を先に出す型です。出せることは能力です。多くの人はそれができずに何年も黙っています。
ただし、あなたは相手の沈黙を読み違えます。返ってこない感情を拒絶と受け取り、自分から関係を畳んでしまう。
対策は書きません。ただ、あなたが「あの人は冷たかった」と結論づけた相手の何人かは、単に処理が遅かっただけです。
それを一人でも思い出せたら、この記事の役目は終わりです。
ここまでお付き合いいただき、
本当にありがとうございます。



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